資産5,000万円、年収540万円――数字だけ見れば、42歳会社員のBさんは堅実な人生を歩んでいるように映ります。しかし、実家暮らしのBさんは、大型連休になると決まって“ある場所”へ向かいます。そこには、資産額では埋められない、ある切実な事情がありました。

兄と妹の帰省…心がすり減る時間

連休になると、兄と妹はそれぞれ配偶者と子どもを連れて帰省してきます。リビングは一気ににぎやかになり、食卓には料理が並び、両親もうれしそうです。

 

それ自体は悪いことではありません。むしろ、家族が仲良く集まれるのは幸せなことだとBさんも思っています。ただ、その場に自分がいると、どうしても話題が向いてしまうのです。

 

「彼女はいないの? 本当に結婚しないつもり?」
「将来うちの子たちに頼らないでよ」
「ずっと家にいるなら、お父さんとお母さんの介護もするのよ」

 

――家族だからこそ遠慮もありません。悪意がないことも理解しています。それでも、毎回同じような話題を向けられると、心がすり減るといいます。

 

「仕事もしてるし、お金も入れてる。でも、“独身で実家にいる人間”っていうのは、やっぱり狙い撃ちされるんですよ」

大型連休になると出向く場所

3年前から、Bさんは連休になると家を出て行くようになりました。

 

「友達のところに泊まりに行く」
「ちょっと旅行してくる」

 

そう言って家を出て、ビジネスホテルに2泊ほど滞在。コンビニで弁当や酒を買い、ベッドで動画配信サービスを流しながら過ごす。誰にも何も聞かれず、気を遣わなくていい時間です。

 

「かなり楽です。静かだし、好きな時間に寝られるし」

 

けれど、ふと我に返る瞬間もあります。家がある。自分の部屋もある。なのに、なぜお金を払って外に逃げているのか――。

 

「“何やってるんだろう、俺”って思うことはありますね(笑)」

 

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