都心一等地は「長く残る前提」しか生き残れない…選ばれる不動産の条件
どちらが正しいということではありません。市場には短期型の不動産も必要ですし、すべてが長期資産である必要もないでしょう。
しかし、立地が限られ、人口構造が変化し、建築コストも上昇している現在の都市部では、さらに土地価格の高騰が重なり、じつは「長く残る前提」の企画で数字に落とし込まなければ、事業として成り立ちません。
そのため、都心一等地では「情緒的価値」を具体的につくることができない事業者は取得や開発に踏み切れなくなっています。初期価格だけを見れば、本物の素材や設計思想にこだわった建物は高く見えるかもしれません。
しかし長く使い続けることができ、価値が減衰しにくく、世代を越えて引き継がれていくのであれば、時間軸で見たときのコストはむしろ低くなります。
つまり、「情緒的価値を具体化し、時間とともに価値が深まる」を前提に設計された不動産こそがジャパン・ラグジュアリーの継承となり、事業としても成立し、富裕層に選ばれていく時代に入っているのです。
柳澤 寿志子
不動産コンサルタント
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