SNSの普及や円安を背景に、訪日外国人が日本の「体験価値」に熱狂しています。その波は不動産市場にも波及し、海外富裕層による日本の不動産購入や、日本の伝統に触れられる「古民家民泊」への需要が急増しています。本記事では、柳澤寿志子氏の著書『富裕層を魅了する 東京一等地不動産』(星野書房)より一部を抜粋・編集し、海外富裕層が日本の不動産に資金を投じる理由と、古民家再生が示す「ジャパン・ラグジュアリー」の現在地を解説します。

「日本らしい体験」が外国人に評価される時代

昨今ではSNSの急速な発達により、日本の体験価値が一気に広がっています。たとえばある都内の小さな焼き鳥屋さんは、元々味は非常によかったのですが、ある外国人がTikTokに投稿したことをきっかけにバズり、2024年後半あたりからずっと満席で、入れない状況が続いています。

 

同じように人気が集まっているのは、古民家です。少し不便な場所にある古民家にも、外国人が泊まりに来ているのです。日本らしい古民家や家を体験し、その周辺も含めてアテンドできる産業がその地域の方々によってつくられていけば、とても良い循環が生まれます。

 

ようやく日本らしさに注目が集まり、さらに円安という状況もあって、外国人にとっては非常に割安です。その結果、インバウンド市場と日本市場における「モノの価値」に、いま大きな関心が集まっています。

海外富裕層が「日本の不動産」に資金を投じる理由

海外富裕層による日本の不動産購入が増加しているのは、割安であることに加え、日本のモノづくりの確かさが評価されているからです。

 

ほかの国で建てられた建造物では壊れやすさや耐震性への不安を感じるケースもありますが、日本の不動産は建築基準が厳しく、安全性が高いという点で信頼されているのです。

 

また、日経平均株価が高くなっているとはいえ、世界中にあるお金の中で日本に流れているのは、まだ全体の16分の1程度にすぎません。

 

つまり、今後も資金が集まってくる余地が大きいということです。

次ページ海外富裕層が「古民家民泊」に求めるモノとは?

※本連載は、柳澤寿志子氏の著書『富裕層を魅了する 東京一等地不動産』(星野書房)より一部を抜粋・再編集したものです。

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