先週は、信託大会での日銀総裁挨拶やIMF世界経済見通しに注目
先週は、植田日銀総裁による信託大会での挨拶や、IMFの世界経済見通しに注目しました(図表1)。
信託大会では4月27、28日の金融政策決定会合を前に重要な発信機会となりました(当日は氷見野日銀副総裁が代読)。経済・物価の見通しと現状評価については3月会合から据え置かれた一方、中東情勢の緊迫化に伴うリスク認識に変化が見られました。
景気への影響について、従来の「原油価格上昇による交易条件の悪化を通じた景気下押し」に加え、「サプライチェーンを通じた企業の生産活動への下押し」という供給制約のリスクが並列して挙げられ、景気下押しへの警戒感が強まったといえます。
物価面では、3月会合後の記者会見と同様、基調的な物価上昇率に対する上下双方のリスクが指摘されたものの、相対的に景気の下振れリスクが重く受け止められたことで、市場では4月利上げの織り込み度合いが、挨拶前の6割程度から3割程度へ大幅に低下しました。
IMF、世界成長率を下方修正…金融政策の焦点は「インフレ期待」
IMFは世界経済見通しを公表し、2026年の世界の実質GDP成長率を+3.1%と前回1月時点の見通し(+3.3%)から下方修正しました(図表3)。
これは中東情勢の緊迫化を反映したもので、紛争の期間と範囲が限定的なものにとどまることを前提としています。一方、IMFは紛争の長期化や拡大、地政学的分断の悪化、AI主導の生産性を取り巻く期待の見直しなど、見通しは下振れ方向に傾いているとしました。こうした状況下で、IMFは各国の中央銀行に対し、原油高でもインフレ期待が安定していれば静観すべきと提言しました。
日銀も3月の金融政策決定会合で、原油価格上昇が予想物価上昇率、基調物価上昇率に与える影響を注視する姿勢を堅持しており、FRBはエネルギー価格の高騰を一時的なものとして無視すべきかはインフレ期待が安定しているか次第としています。
今後の金融政策運営において、インフレ期待が安定的に推移するかが極めて重要な判断指標となっています。
東京海上アセットマネジメント
※本記事は東京海上アセットマネジメントの「TMAMマーケットウィークリー」の一部を抜粋し、THE GOLD ONLINE編集部が文章を一部改変しております。
※全文は「TMAMマーケットウィークリー」をご確認ください。
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