本当のお金持ちは 「FIRE」 をゴールにしない
不動産投資や株式投資で資産を築いて、家賃や配当金で暮らしていければ定年なんか待たずに会社を辞めて自由に生きられるんじゃないか? 仕事を辞めればいつでもどこにでも遊びに行けるし、海外でも暮らせる。君たちはそう思うかもしれない。
それは、FIREというライフスタイルを人生のゴールにする考え方だ。
FIREは「Financial Independence, Retire Early」の頭文字を取った言葉で、 40歳前後でリタイアし、資産を取り崩して暮らしていくスタイルをいう。
その資産だが、1億円では理想的なFIREはできないようだ。
20~30代で事業売却した人が2億、 3億円の資産を築きシンガポールに移住したが、数年で資産を使い果たし帰国した。そんなケースを知っている。それも、レアケースではない。
彼らが資産を失った理由は、FIRE後の再投資に失敗した、浪費癖がそのままだった、そして詐欺にあった、などがある。
ではなぜ、再投資に失敗したり、詐欺にあってしまうのだろう。
それは「資産が枯渇するかもしれない」という不安が根底にあるからだろう。
本当のお金持ちになる準備ができていなかったのだ。
浪費して使い果たしてしまうなんて、まさに準備不足としか言いようがない。
実は、本当のお金持ちは、そうしたリスクやプレッシャーを知っているからFIREなんてしない。
少なくとも、僕の知っている本当のお金持ちは、FIREできるほどの資産があっても、資産を取り崩して生活しない。
何より、本当のお金持ちは働くことに喜びを見み出いだしているからだ。
職種の違いはあれ、他人に喜ばれることに生きがいを感じ、信念を持って仕事に集中して常に上を目指している。
昨日の自分より今日の自分、今日より明日の自分のほうが向上したいと思っているから、仕事を辞めてしまうなんて考えない。
労働の対価でさらなる投資をして、むしろ資産を増やしている。
上場企業の経営者などは資産を築いたら、社会貢献に向かって動く人が多い。
彼らにとってFIREなど、何の喜びもない。何もしないでのんびり暮らすなんて退屈で仕方がないのだ。
出典:
※3 国税庁「令和5年分 民間給与実態統計調査 平均給与及び対前年伸び率の推移」
※4 総務省「2020年基準消費者物価指数全国2025年 (令和7年)3月分及び2024年度(令和6年度) 平均総合、生鮮食品を除く総合、生鮮食品及びエネルギーを除く総合の指数及び前年度比」
※5 日本銀行「生活意識に関するアンケート調査
※6 東京商工リサーチ「全国企業倒産状況」
※7
東京商工リサーチ「2025年1─8月上場企業『早期・希望退職募集』状況」
上岡 正明
株式会社フロンティアコンサルティング
代表取締役社長
