前回は、マンション経営に必要な融資を低金利で引き出す方法を説明しました。今回は、国家戦略特別区制定で魅力を増す「下町エリア」の不動産投資について見ていきます。

緩和される「高層ビル建築」と「民泊」への規制

安倍内閣は、国家戦略特区の第1次指定として平成26年5月1日、6地域(図表1)を指定しました。

 

【図表1】2014年5月1日、政府が第一弾となる6箇所を指定した。

 

アベノミクスによる国家戦略特別区域法を受け、東京都は次のように宣言しています。

 

「2020年開催の東京オリンピック・パラリンピックも視野に、世界で一番ビジネスのしやすい環境を整備することにより、世界から資金・人材・企業等を集める国際的ビジネス拠点(図表1)を形成するとともに、創薬分野等における起業・イノベーションを通じ、国際競争力のある新事業を創出します」

 

これは、東京圏(東京都、神奈川県、千葉県成田市)で「国際ビジネス拠点」を形成するという目的を受けてのものです。このうち不動産投資家に直接関係があるのは国土交通省が主導で行う「大都市圏における高層ビル建築規制緩和」と厚生労働省が主導で行う「賃貸住宅の宿泊施設への転用許可」いわゆる民泊条例になります。

再開発エリアに通勤するビジネスマンがターゲット

現在、「国際ビジネス拠点の形成」を実現するための事業として、図表2のように国家戦略特区で認定されたプロジェクトの10案件が再開発事業としてスタートしています。2017年度から2023年度にかけて、これらの巨大オフィスビルが完成すれば、東京は大きく様変わりすることでしょう。

 

【図表2】国家戦略特区で認定された再開発事業

 

こういったビルに通勤するサラリーマンを入居者のターゲットにしたマンション経営は、入居者の需要も安定しているためリスクの少ない方法と言えます。

 

注目したいのは再開発のほとんどが、東京駅を中心とした千代田・港・中央区の都心エリアに集中しているということです。マンションといえば、城南・城西というイメージがある人も非常に多いとは思います。しかしながら、現実に再開発されているのは山手線の東側で、再開発ビルに通勤するサラリーマンは、下町エリアから通勤してくる人がほとんどです。

 

この再開発は、東京が20年後、30年後にアジアのビジネス拠点となるべく行っていますから、今後もこのエリアに通勤するサラリーマンは増えるでしょう。したがって、下町エリアを中心に将来の賃貸需要を見据えたエリアでの投資活動を行えば、空室に困る必要が少なくなることも覚えておいてください。

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