(※写真はイメージです/PIXTA)

高齢の夫婦にとって、年金は老後生活の土台です。配偶者が亡くなった後は「遺族年金が入るだろう」と考える人も少なくありません。けれど実際には、遺族年金は誰でも受け取れるわけではなく、亡くなった人の加入制度や遺族の条件によって受給の可否が分かれます。日本年金機構によると、遺族基礎年金は原則として「子のある配偶者」または「子」が対象で、遺族厚生年金は亡くなった人が厚生年金に加入していたことなどが要件です。制度を誤解したまま老後設計をしていると、思わぬ生活不安に直面することがあります。

「遺族年金が入ると思っていたんです」

「主人が亡くなっても、何かしら遺族年金は出ると思っていたんです」

 

そう話すのは、関東近郊に住む道子さん(仮名・80歳)です。夫は数ヵ月前、82歳で亡くなりました。長年、地域で小さな商売を営んでいた夫は自営業で、会社勤めの期間はほとんどありませんでした。夫婦は若い頃から家計を一緒に支え、子ども2人を育て上げましたが、いまはどちらも独立しています。

 

夫の死後、道子さんは年金事務所で手続きを進める中で、初めて現実を知ることになります。窓口で説明を受けたあと、職員から告げられたのは「奥さまは遺族年金の対象外です」という言葉でした。

 

道子さんが受けていたのは、自身の老齢基礎年金が中心の月約6万円。夫も老齢基礎年金を受け取っていましたが、厚生年金の加入期間がほとんどなかったため、いわゆる「遺族厚生年金」は発生しませんでした。

 

さらに、道子さんが受け取れるものと思い込んでいた「遺族基礎年金」も対象外でした。

 

日本年金機構によると、遺族基礎年金を受け取れるのは、亡くなった人に生計を維持されていた「子のある配偶者」または「子」です。ここでいう「子」は、18歳到達年度末まで、または20歳未満で障害等級1級・2級に該当する場合に限られます。すでに子どもが独立している80歳の道子さんは、この要件に当てはまりませんでした。

 

「そんなはずはないと思いました。だって、夫婦でずっと年金を払ってきたんですから」

 

道子さんはそう振り返ります。ただ、ここでいう“払ってきた年金”と、実際に受け取れる遺族年金の種類は別の話です。遺族厚生年金は、亡くなった人が厚生年金保険の被保険者だったことなどが前提になります。自営業中心で国民年金のみだった夫の場合、子どもが独立した後に残された妻に遺族基礎年金が出ないのは、制度上は珍しいことではありません。

 

窓口で説明を受けた道子さんは、その場で言葉を失ったといいます。

 

「“対象外です”と言われた瞬間、頭が真っ白になりました。夫が亡くなった悲しみより先に、“これからどう暮らせばいいの”という不安が来たんです」

 

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