純粋な投資目的ではなく、企業が取引先との関係維持や強化といった投資以外の目的で保有する株式のことを、「政策保有株式」といいます。日本では長年、企業文化や慣習として温存されてきたものの、海外企業からの批判などを受け、近年は売却する動きが広がっています。しかし、政策保有株式のうち非上場株式のほとんどは、許可なしでは売却できない「譲渡制限株式」です。そこで本記事では喜多洲山氏の著書『非上場の政策保有(持ち合い)株式を賢く売却する方法』(幻冬舎メディアコンサルティング)より、譲渡制限株式を手放す手順を整理します。
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売りたいのに承認されないときの「2つの出口」
しかし、譲渡制限株式を発行する会社は、譲渡を承認しないケースも多々あります。見ず知らずの株主を認めてしまえば、見られたくない会社の裏側を探られたり、場合によっては乗っ取られたりするかもしれないからです。
また、その第三者は素性のよく分からない人間かもしれません。そんな人間を株主に迎えたら、大変な事態になってしまうリスクもあります。
では、承認されなければどうなるのでしょうか。譲渡制限株式の譲渡を承認しない場合、発行会社が取る方法は2つあります。1つは自社が買い取る方法。そしてもう1つは発行会社が買主を指定する方法です。後者の買主は会社の代表者を含めた個人でも法人でもかまいません。
したがって、株式譲渡の承認請求をしたあと、買った側が株主として承認されなければ誰かしらに株式を売却することが可能になります。
喜多 洲山
株式会社喜望大地 代表取締役会長
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株式会社喜望大地
代表取締役会長
オーナー社長歴48年。
社長の経営安定化と安定した経営権のスムーズな事業承継をミッションとする。地方の小売業の3代目として年商1億円を50億円まで拡大し、SBIやベンチャーキャピタル4社から出資を受けIPOを目指すも、破綻寸前の経営危機に陥る。内容証明郵便300通、特別送達100通、所有不動産の競売9物件、数え切れない差し押さえなどの筆舌に尽くせぬ艱難辛苦を経験する。
修羅場体験のなかで事業継続に奔走し、組織再編とスポンサーへのM&Aで事業を再生。その経験を活かして、20年間で約1,100社の事業再生・変革に成功する。「社長に笑顔と勇気を与え続ける!」を旗印に、悩める社長の救世主として、事業承継に重要な経営権の承継コンサルティングを日本全国で展開する。立命館大学大学院経営管理研究科修了(MBA)。
著書に『少数株主のための非上場株式を高価売却する方法』『非上場の政策保有(持ち合い)株式を賢く売却する方法』(幻冬舎メディアコンサルティング)、『オーナー社長歴45年 洲山が語る 社長のための分散株式の集約で経営権を確保する方法』(ダイヤモンド社)、『どん底からの復活人生』(PHP研究所)などがある。
著者プロフィール詳細
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連載非上場の政策保有(持ち合い)株式を賢く売却する方法