キッチンの片隅に積み上がる、ゴミ袋の山
健太さんは人と顔を合わせないよう、深夜に出すことに。ゴミ出しは「当日朝5時~8時まで」と決まっていましたが、以前のマンションでは、多少早く出しても許されていたからです。すると、翌朝早く、インターホンが鳴り、こう注意されました。
「カラスに荒らされるので、決まった時間に出してください」
集積所には『前日夜の排出は禁止です。ルールを守りましょう』という張り紙が貼られました。名指しでなくても、自分たちのことだと分かります。ルールも守れない家だと思われたのではないか……。健太さんの心は一層重くなりました。
健太さんが妻にゴミ出しを頼むと「私も嫌よ」と拒否。ゴミ出しをしないことが2回続くと、3人家族の生活ゴミは、あっという間に部屋の片隅に積み上がるほどに。
健太さんは、念願の新居にゴミ袋いっぱいという光景を見て決断しました。「よし、町内会に入ろう」と。
「加入しない」が半数以上も、ご近所トラブルの火種に注意
加入の申し出は、あっさりと受け入れられました。改めて、ゴミ出しのルールや清掃当番の仕組みの説明を受けます。話を聞くと、町内会はゴミ集積所の管理だけでなく、防犯灯の維持、防災訓練、行政との連絡役など、さまざまな役割を担っていることを知りました。
「最初から、ちゃんと聞いておけばよかった。一生ここに住む予定なんですから」
健太さんはそう振り返ります。
町内会費は、地域で暮らす仕組みを維持するための分担金でもあります。しかし、健太さんのように戸建てで暮らした経験がない人は、その目的をそもそも知らない可能性も少なくありません。
令和6年の東京都生活文化スポーツ局「町内・自治会活動に関する調査(概要)」では、町会・自治会に参加しているとの回答は41.4%、加入していないとの回答は48.0%。若い世代ほど加入率は低くなっています。
加入しない自由もあります。ただ、健太さん夫婦のケースのように、ご近所トラブルに近い状態に発展することも。戸建てを買うということは、建物だけでなく、その地域の仕組みの中で暮らすことでもある。それを理解しておくことが大切です。
【関連記事】
■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】
■親が「総額3,000万円」を子・孫の口座にこっそり貯金…家族も知らないのに「税務署」には“バレる”ワケ【税理士が解説】
■「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】
