固定費は待ってくれない――家計を締め直す日々
久美子さんの家計で真っ先に重くのしかかったのは、家賃でした。
「家賃は減らせない。だから食費と光熱費を削るしかない」
スーパーでは値引きの時間を狙い、外食は月1回から“しばらくゼロ”へ。医療費も気になり、通院の頻度を迷うことさえあったといいます。
遺族厚生年金は、亡くなった配偶者の加入記録に基づく給付であり、原則として報酬比例部分の4分の3が基本です。そして高齢期には、老齢年金との関係で併給・調整が入り、「思っていたほど増えない」「夫婦合計を置き換えられない」というギャップが起こりやすくなります。
久美子さんのケースは、特別なぜいたくをしていたわけでも、極端に資産が少なかったわけでもありません。それでも“夫婦の収入が一つ減る”という事実は、老後の家計を静かに、しかし確実に変えていきます。
老後設計は、夫婦でいる前提で組み立てられがちです。ですが、どちらかが先に亡くなること自体は珍しい出来事ではありません。年金の受け取り方がどう変わるのか――その“差”を知っているかどうかで、死別後の生活の立て直しやすさは大きく変わってきます。
「遺族年金があるから大丈夫」と思っていた老後にも、制度の仕組みが生む“想定外の目減り”は起こり得るのです。
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