(※写真はイメージです/PIXTA)

長年働き続け、子育てや住宅ローンを終えたあとに訪れる老後。そこでは「自分のためにお金を使いたい」と考える人も少なくありません。金融広報中央委員会『家計の金融行動に関する世論調査(2023年)』によれば、60歳代二人以上世帯の平均金融資産は2,026万円ですが、実際には資産分布のばらつきが大きく、十分な余裕を持たないまま老後を迎える世帯も多く存在します。限られた資産を「生活の安心」に充てるか、「人生の充実」に使うか――その選択は、後の暮らしに大きな影響を及ぼすことがあります。

夫婦の間に生まれた“温度差”

問題は、お金そのものよりも「感覚の差」でした。

 

健一さんは節約志向に戻り、外食や買い物を減らし始めます。一方、和子さんは「せっかく経験した楽しさ」を手放したくありませんでした。

 

「また近場でも旅行したいね」

 

「いや、もう控えよう。貯金も減ったし」

 

同じ旅行を経験したはずなのに、帰国後の価値観は少しずつズレていきました。老後の資産は、一度使えば戻りません。平均寿命を考えると、60代後半はまだ老後の入口に過ぎません。

 

厚生労働省『令和6年簡易生命表』によれば、65歳時点の平均余命は男性約19年、女性約24年。60代後半でも20年前後の生活期間が想定されます。

 

400万円は、月3万円の補填でも約11年分に相当します。旅行で短期間に使ったことで、長期の安心資金が減った形になりました。

 

ある日、健一さんが言いました。

 

「これからは、少し生活を見直そう」

 

それは責める言葉ではなく、現実を受け止める提案でした。和子さんは頷きました。

 

限られた資産を「思い出」に使うことは間違いではありません。しかし、その後の生活設計とのバランスが崩れると、不安や葛藤が生まれます。

 

老後資金の使い方には正解がありません。ただ一つ確かなのは、「使う喜び」と「残す安心」は、同時には最大化できないという現実です。帰国後に訪れた静かな変化は、贅沢の代償というより、「人生の優先順位」を問い直す時間だったのかもしれません。

 

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