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食料品ゼロ税率は「つなぎ」
高市早苗首相は記者会見で、食料品の消費税を2年間ゼロとする措置について、「制度設計に時間を要する給付付き税額控除が実現するまでの間に行う“つなぎ”措置である」と説明しました。
与党が議会で多数を占める状況下での発言であり、給付付き税額控除の実現可能性は一段と高まったといえます。
給付付き税額控除は、納税額の多い層には減税効果をもたらし、納税額が少ない層や非課税世帯には現金給付を行う仕組みです。物価高騰への対応策として、再び政策の中心に浮上しています。
再浮上の背景に3党協議
制度が本格的に再注目されたのは、2025年9月に行われた自民党、公明党、立憲民主党による党首会談がきっかけです。制度設計の協議枠組みを設けることで合意し、報道も増加しました。
2024年6月には岸田政権下で定額減税が実施されましたが、世論調査では「評価しない」との回答が多数を占めました。こうした経緯もあり、より制度的で恒久的な家計支援策として、給付付き税額控除が再び議論の俎上に載ったと考えられます。
実は20年前から続く議論
もっとも、給付付き税額控除は突然登場した制度ではありません。2007年11月の福田内閣時代、税制調査会答申「抜本的な税制改革に向けた基本的考え方」において、すでに「いわゆる『給付つき税額控除』(税制を活用した給付措置)の議論」が明記されていました。
その後、2008年の麻生内閣下での2009年度自民党税制改正大綱でも検討対象となりました。2010年発足の菅直人内閣では、「政府・与党社会保障改革検討本部」が設置され、社会保障と税の一体改革の検討が進められました。さらに、2012年5月の税制調査会資料では、諸外国での導入事例も紹介されています。
しかし、2012年12月に発足した第二次安倍内閣以降、給付付き税額控除の議論は目立たなくなり、事実上の休眠状態となっていました。それが、2025年の3党協議を機に再浮上し、2026年2月の首相会見で具体的な工程が示されるに至ったのです。
国民会議と財源論の行方
首相は会見で、消費税減税について国民会議で検討する考えも示しました。過去には、2012年に社会保障制度改革推進法が成立し、「社会保障制度改革国民会議」が設置された前例があります。政府、与野党、経済界などの有識者が参加する形で議論が行われました。
2026年2月に召集される国会では、当面は予算審議が中心となりますが、減税に伴う財源論も避けて通れません。与党が多数を占める一方で、財政規律を重視する議員も存在します。給付付き税額控除と消費税減税がどのような形で具体化するのか、今後の議論を注視する必要があります。
矢内 一好
国際課税研究所
首席研究員
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