元気なうちに、少ない年金でも自由に動けていたら…
「74歳からの年金が多くても、それまでの10年をしんどい思いで過ごしていたら意味がないんじゃないか、って最近思うんです」
繰り下げたことで、月27万円という金額は手にした佐野さん。しかし、健康不安や老化による生活の変化は、数字では測れない“精神的な負担”となっていました。
「結局、自分が元気なうちに、少ない年金でも自由に動けていたら、また違った老後になったんじゃないかって…」
佐野さんは最近、近所のカフェで週2回のアルバイトを始めました。「もう働きたくはない」と思っていたものの、家にいても使い道が思い浮かばない年金より、人と話す時間のほうが大切だと感じたといいます。
「繰り下げて得する人もいると思います。でも、老後の設計って、“経済”と“心のバランス”をどっちも考えないといけないですね」
年金の繰下げ受給は、「何歳まで生きるか」「どのくらい健康か」によって損得が大きく分かれる制度です。“長寿リスク”への備えとして繰下げを検討するのはひとつの手ですが、その反面、“自分の老後にとって本当に必要なのは何か”を見極めることが重要です。
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