今週は衆院選後の「円安阻止姿勢」に注目
円安終了は「限界」か「米ドル自滅」の2パターン
米ドル/円の循環的な高値、つまり「円安トレンド」が終了するパターンは基本的に2つです。1つは、米ドル/円が過去5年の平均値である5年MA(移動平均線)を3割以上上回った水準に達したとき。経験的にこの水準は循環的円安の“限界圏”とされ、1998年、2015年、2024年などがその典型例です(図表4、5参照)。
もう1つは、限界に達する前に米ドル自体が急落するケース、いわゆる「自滅」パターンです。いわゆる「バブル崩壊」などで米ドルが大きく下落し、その結果として円安が反転する展開で、2002年や2007年がこれに該当します。
足下の米ドル/円は、5年MAをおよそ15%上回る水準にとどまっています。もし5年MAを3割上回る“限界圏”まで円安が続くなら、計算上は180円近辺まで円安が止まらない可能性もあります。
そうなる前に、AIバブルの崩壊などをきっかけに米ドルの「自滅」が起こるのか。ここまでみてきたように、円以外の通貨に対して米ドルの下落リスクが広がっている点を踏まえると、その可能性もゼロではなさそうです。
今週の米ドル/円は「155~161円」と予想
今週は、衆院選後の日本の円安阻止姿勢が市場で試される展開が予想されます。
一方、米国では株価の不安定さが目立ち始めており、その動向も注目材料となります。米経済指標では、小売売上高や雇用統計、CPI(消費者物価指数)など重要指標の発表が予定されています。
以上を踏まえ、今週の米ドル/円は「155~161円」のレンジで、不安定な推移となる展開を予想します。
吉田 恒
マネックス証券
チーフ・FXコンサルタント兼マネックス・ユニバーシティFX学長
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