(※写真はイメージです/PIXTA)

世界的に富裕層の「移動」が加速するなか、韓国からの富裕層流出が注目を集めています。2025年の世界ランキングでは、英国、中国、インドに次いで韓国が4位に入り、2,400人が国外へ移住したとされています。その背景として指摘されているのが、株式に対する割増評価を含む韓国独特の相続税制です。相続税率引き下げを盛り込んだ税制改正案が示される一方で、富裕層の国外流出は止まるのでしょうか。『富裕層が知っておきたい世界の税制【太平洋、アジア・中東、アメリカ編】』の著者である矢内一好氏が韓国の相続税制と国際的な富裕層移動の実態を読み解きます。

日本の国外転出時課税制度との対比

日本には「国外転出時課税制度」があり、一定の居住者が国外へ転出する際、1億円以上の有価証券等を保有している場合には、その含み益に対して所得税が課されます。

 

韓国に日本と同様の制度が存在するかどうかは明らかではありませんが、相続税制の重さが富裕層の国外移動を後押ししている点は、日本にとっても他人事ではありません。

 

韓国は、世界の富裕層流出ランキングにおいて上位20位以内に入る国です。相続税制の見直しが進められているとはいえ、長年にわたり形成されてきた税負担への不満が、すぐに解消されるとは限りません。

 

今後、税制改正が富裕層の国外流出にどの程度歯止めをかけるのか、また国際的な人材・資本移動のなかでどのような政策対応が取られるのか、引き続き注視していく必要があるでしょう。

 

矢内 一好

国際課税研究所

首席研究員

 

 

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