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「いつまで仕事を続けるつもりなの?」に思わず返した答え
正木愛さん(42)はフルタイムで働き、年収は800万円。夫の剛さん(47)は年収約500万円で、かつては年収1,200万円の会社員でしたが、2年前に会社を辞めて独立しました。2人には中学2年生の一人息子がいます。
そんな愛さん一家は、現在、義実家と距離を置いた生活を送っています。きっかけは、今年の正月の帰省でした。
雑談の延長で、愛さんが「最近は家事代行を頼んでいる」と話したところ、義両親から返ってきたのはこんな言葉でした。
「家事は女の人の役目でしょう?」
「愛さんは、いつ仕事をお辞めになるの?」
思わず愛さんは言葉を返します。
「私が仕事を辞めたら、うちはやっていけませんよ。お言葉ですがお義母さん、今では剛さんより、私のほうが稼いでいるんです」
場の空気は一気に凍りつきました。
剛さんの実家は、いわゆる昭和型の家庭。義父は外で働き、義母は専業主婦として家庭を支えてきました。「男は仕事、女は家事」という役割分担が当たり前だった家庭です。
「義母も、ずっと“夫を支えることが当然”という人生だったんだと思います。だからこそ、私の働き方や考え方は、受け入れがたかったんでしょうね。義父も最後まで私と目を合わせませんでした」
この帰省は、ほぼ喧嘩別れに終わりました。それ以来、愛さん一家は義両親とも、その家族とも連絡を取っていません。
「ショック療法かもしれませんが、時代が変わっていることは、義両親にも分かったほうがいいと思っています。“男が稼いで、女が支える”だけが正解じゃない。今は、家庭ごとに最適解が違う時代ですから」
限界だった「仕事と家庭の両立」
そう話す愛さんの生活は、決して楽なものではありませんでした。
中学2年生の息子を育てながらの共働き。平日は仕事に追われ、夜は食事の支度と洗濯。週末は溜まった掃除に追われます。
「夫婦で頑張っている“つもり”でした。でも、実際は家事の大半を私が抱えていました」
慢性的な寝不足が続き、朝起きるのもつらい「倒れてからじゃ遅い」――そう本気で感じたことが、生活を見直すきっかけでした。
そこで、愛さんは、2週間に一度だけ家事代行サービスを頼むことにしました。一方、剛さんは当初、否定的でした。
「そんなの、自分たちでやればいいだろ。お金を払うほどのことじゃないと思っていました」
実際に「夫婦で分担して回そう」と話し合いましたが、剛さんは自営業とはいえ出張が多く、家にいない日も少なくありません。愛さんも仕事の繁忙期が重なり、理想通りには回りませんでした。
「“やる気”と“できる”は別でした。結局、無理が出るのは妻のほうだった」
多くの家庭が抱える「休めない」現実
こうした状況は、愛さん一家に限った話ではありません。株式会社ミツモアの調査では、既婚女性261人のうち「休む時間を十分にとれている」と答えた人は22.2%にとどまりました。
休めない理由としては、「平日は時間が足りない」(73.2%)、「休んでも結局自分が対応する」(57.7%)、「家事の量が多い」(40.2%)が挙げられています。
また、家事の負担が減ればもっと休めると考えている人は、男性で73.4%、女性で81.1%。既婚男性の76.9%が「妻にもっと休んでほしい」と感じている一方、実際に行動に移した人は13.4%にとどまっています。
