アカハラは違法行為!法的責任の内容とは
アカハラが発覚すると、加害者本人(職員)や学校側に法的責任が追及されます。
■加害者本人の法的責任
アカハラは、パワハラやセクハラと同様に不法行為に該当します。アカハラが行われた場合、被害者は人格権を侵害されたとして、民法709条に基づく損害賠償請求をできる可能性があることを理解しておきましょう。
また、アカハラの態様に暴力や強要などの犯罪行為が含まれる場合は、以下のような違法行為にも該当しかねません。
・傷害罪(刑法第204条)
・暴行罪(刑法第208条)
・強要罪(刑法第223条)
刑事責任も生じる可能性があることを把握しておきましょう。
■学校の法的責任
学校に雇用される教員がアカハラをした場合、損害賠償請求の対象は実際にアカハラを行った加害者だけではありません。民法715条により学校法人も使用者責任に基づく損害賠償責任を負います。
また、学校法人には雇用する労働者の心身の安全を確保に努める安全配慮義務があります。アカハラ被害者が、学校が雇用する人の場合では債務不履行に基づく損害賠償責任(民法415条)を負う可能性も高いです。
■アカハラを訴えられた際に弁護士に相談するメリット
上述したように、アカハラは立派な違法行為です。もし訴えられた場合、大学側は損害賠償請求訴訟などに対する法的な対処をする必要があります。しかし、アカハラの有無や程度を認定する判断は容易ではありません。
証拠収集や事実認定など行わなければならない手続きは多岐に渡ります。法的責任を追及された際の対処を誤ると、多額の賠償金請求や学校の信用低下につながりかねないため、専門家に適切なアドバイスを受けることを検討しましょう。
アカハラを受けた側はどうすればいい?
例えば学生がアカハラを受けたと感じた場合、取るべき対応は一つではありません。重要なのは、一人で抱え込まないことと、証拠を残すことです。
まず、大学や研究機関に設置されているハラスメント相談窓口の利用を検討しましょう。多くの大学では、匿名相談やメール相談に対応しており、すぐに正式な申立てをしなくても、状況を整理するだけの相談も可能です。
そして、不適切な発言や行為があった日時・場所・内容や客観的資料などの記録を残すことも重要です。これらは、後に学内調査や法的手続きに進む際、非常に重要な判断材料になります。
指導教員との直接的な関係が原因で学修や研究に支障が出ている場合、学部・研究科の事務局や別の教員、外部の第三者相談機関に相談することも選択肢の一つです。
アカハラは「我慢すればやり過ごせる問題」ではありません。声を上げることは決してわがままでも、弱さでもなく、学ぶ権利・研究する権利を守るための正当な行動です。
森 大輔
森大輔法律事務所 代表弁護士
