近年は実物より「ETF」を選ぶ人が増えている
◆“実物”の安心感「金塊」、「金貨」
金塊と金貨は、依然として、世界中の投資家が⾦にアクセスするのに最も⼈気のある⽅法です。しかし、その習慣は変わりつつあります。現在、世界の金ETFは3,839トンの金※4を保有しています。
金を裏付けとするETFの動きはあるが、より多くの投資家が金の配分にETFを選択しています。⾦塊や⾦貨の保有は、実物の所有であるため透明性が極めて⾼いものの、投資家は購⼊に際して市場価格にプレミアムを上乗せした価格を⽀払わなければならないことがしばしばあります。
また、⾦塊や⾦貨の直接保有においてはコストと流動性の問題が新たな要因に加わり、保険、輸送、保管などにかかる各費⽤は投資家が潜在的に獲得が見込まれるリターンに影響を及ぼしかねません。
◆金の値動きを利用して短期で利益を狙う「金先物」
金先物は、特にレバレッジ(借り入れ)や戦術的なポジショニング、またはヘッジの柔軟性を求める洗練された投資家にとって、価格変動リスクへのエクスポージャーを得るために確立された別の手段を提供します。
COMEX(ニューヨーク商品取引所)のような規制された取引所で取引される先物取引は、差金決済または現物受渡による決済を行う標準化された契約を提供します。
⾦先物は現物の裏付けがなく、また決済⽇が定められており、保有者が⾦のエクスポージャーを維持するには限⽉に応じて建⽟をロールオーバーしなければなりません。⾦先物は⼀般的に⼤⼝で取引されており、取引量の⼤きさから売買⼿数料は低いものの、エクスポージャーを維持するための総コストを判断する際には関連する売買⼿数料やロールオーバーにかかるコストを考慮する必要があります。
近年、先物取引量は2010年代や2020年代初めに観測されたピーク時と比較して減少しています※5。この減速は投機的な参加の減少や一部の機関投資家の取引活動がETFやOTC商品へ徐々に移行していることを反映しています。
取引量の縮小にもかかわらず、先物市場は価格発見機能の中心的な役割を果たし続けており、短期的なエクスポージャーやポートフォリオのヘッジ手段として重要なツールであり続けています。