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父が築いた資産の「3分の1」が「異父姉」のものに
時が流れ、数年後に父が亡くなる。相続人は母とBさん、そして戸籍上はBさんの弟になっている息子の3人だ。この時は「配偶者の税額軽減」(配偶者が相続した財産が法定相続分または1億6000万円以下なら相続税が課税されない)を活用する意味もあり、遺産は一旦母がすべて相続することにした。
さらに数年がたち、母も亡くなる。法定相続人となった息子は未成年だ。相続手続きを進めるためには特別代理人を選ぶ必要がある。そこでBさんは、以前、孫養子のアイデアを授けてくれた知人に改めて連絡を取り、手続きを正式に依頼した。
数日後、知人から驚くような知らせが届く。「Bさん、お姉さんがいることをご存じでしたか?」
知人によると、母の戸籍を集めたところ、離婚歴があり、前夫との間にBさんより10歳以上年長の姉がいることが分かったのだという。つまり異父姉だ。孫養子の手続きをした時も、父の相続手続きの時も、Bさんは父からも母からも、そのような話は一切聞かされていなかった。そして母は遺言も残さなかった。
Bさんのケースでは父から母に渡った全財産の3分の1が異父姉の相続分になる。知人は異父姉に連絡を取り、直接会って、話を聞いてきてくれた。
異父姉は幼い頃に養子に出され、養親には大切に育てられた。成人して資産家に嫁ぎ、子にも恵まれ、今は何不自由なく暮らしているという。そして、話の最後に「遺産は結構です。もう関わりたくないので、連絡してこないでください」と言われてしまった。
一度は遺産の受け取りを拒否した異父姉だが、知人が「相続分は約6000万円ですが、本当にゼロでよろしいですね」と念を押すと前言を撤回。最終的には法定相続分を受け取ることになった。
ただ、Bさんには最後まで会わなかった。「遺産は父が築いたもの。実子や孫に渡ると思っていたはずだし、異父姉の存在が分かっていたら、父が亡くなった時の相続も変わっていたはず」とBさんは今もモヤモヤしている。
