「いつかはみんなの実家じゃなくなるんだよ」友人からの一言
年末年始の負担は、「お金」だけでなく、人の手と時間、そして気力や体力によって成り立っている——。今年の正月を終えて、千夏さんは改めてそのことを思い知らされました。
「毎年こんなふうに消耗して、いつまで続けられるんだろう、って」
そんな気持ちを、正月休みの最終日に会った友人に打ち明けた千夏さん。同じように家族関係や同居の悩みを経験してきた友人は、少し考えたあと、こう言いました。
「敷地内同居で、義両親も健在なら、今はまだ“みんなの実家”みたいな感覚があるのかもしれない。でもね……」
そして、こう続けました。
「義両親がいなくなったら、そこはもう千夏たちの家なんだよ。ほかの人にとっては“実家”じゃなくなる。その線引きは、元気なうちに少しずつ伝えておいたほうがいいと思うよ」
その言葉に、千夏さんははっとしました。
「確かに、いつまでも“集まるのが当たり前”の場所であり続けるわけじゃないんですよね」
友人はさらに、現実的な選択肢も挙げてくれました。
「負担が大きいなら、『どうしても帰ってきたいならホテルに泊まってほしい』って伝えるのも一つだと思う。冷たい話じゃなくて、続けるための工夫だよ」
その言葉は、千夏さんの中で引っかかっていた違和感を、すっと言葉にしてくれました。
「我慢し続けることが、いい関係を保つことだと思っていた。でも、違ったんですね」
すぐに何かを変えたわけではありません。親戚にまだ何も伝えていない部分もあります。
それでも、「全部引き受けなければならない」「断ったら関係が壊れる」という思い込みから、少し距離を取れるようになりました。
「持続可能な親戚関係を築くためには、無理をしないことも大事なんだって、今年の年末年始でやっと分かりました」
また、千夏さんの体調がすぐれないと聞き、隣に住む義両親も心配して家に駆けつけてくれたといいます。
「年末年始は大変だったものね。私たちも、つい千夏さんに頼りきっちゃって……ごめんなさい」
普段からお世話になっている義両親だけに千夏さんは心が痛んだといいますが、「私もお母さんたちも無理しない形で何かいい方法を考えていきましょう」と伝えました。次の年末年始はどうするかはまだ決まっていないといいますが、夫と「たまには家族水入らずで温泉に行くのもいいかもね」と話しているということです。
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