景気・物価認識の修正は限定的
会合後の記者会見でパウエルFRB議長は、雇用とインフレの見通しは10月会合以降、あまり変化していないと総括しました。FOMC声明文でも、景気や物価認識の修正は限定的なものにとどまりました(図表2)。
景気は「入手可能な指標は、経済活動が緩やかなペースで拡大していることを示している」、「雇用の増加は今年減速し、失業率は9月にかけて上昇傾向にある」との認識が示され、物価についても「年初から上昇し、いくぶん高止まりしている」との文言が維持されました。
リスク判断についても、「FOMC はデュアルマンデートの両方に対するリスクに注意を払い、雇用に対する下振れリスクが高まっている」との認識が維持されました。
その結果、FOMCは「目標達成のため、リスクバランスの変化を踏まえ、FF金利の目標レンジを3.50%~3.75%とすることを決定」しました。
ただし、先行きの政策スタンスについては、「FF金利の誘導目標レンジの追加的な調整の程度と時期を検討する際、FOMCは入手できる情報、今後の見通し、リスクバランスを慎重に評価する」として、昨年12月会合と同様、「追加的な調整の程度と時期の検討」といった政策の段階を転換することを示す文言が盛り込まれました。その後の2025年1月から8月の会合にかけて政策金利を据え置いた経緯があります。
パウエルFRB議長は「今後のデータに基づいて追加的な調整の程度と時期を判断するのに良い位置にある」と述べ、9月に開始した保険的利下げの終了を示唆しました。

