(※写真はイメージです/PIXTA)

高齢者の一人暮らしが増える中、生活の変化や健康状態の悪化に誰も気づかず、孤立状態に陥ってしまうケースも少なくありません。とくに「まだ大丈夫」「心配かけたくない」と思う親世代ほど、助けを求めるタイミングを逃してしまいがちです。今回は、ある85歳女性の“異変”をきっかけに、家族が直面した“想像を超えた現実”をみていきます。

「介護サービス=施設」ではない。自宅で受けられる支援も

後日、恵理子さんはケアマネジャーに相談し、要介護認定の申請を行いました。澄子さんは要介護1と判定され、現在は訪問介護やデイサービスを活用しながら、日常生活のサポートを受けています。

 

介護保険制度では、要支援・要介護の認定を受ければ、ホームヘルパー(訪問介護)、配食サービス、福祉用具のレンタルなど、多様な在宅支援を受けることが可能です。施設入居に抵抗のある高齢者も、自宅で暮らしながら支援を受けられる仕組みは年々整いつつあります。

 

「まさか母がここまで限界を迎えていたなんて。あのとき電話をくれなかったら……と思うと、いまでもゾッとします」

 

「こんなはずじゃなかったのに」――その言葉の背景にあったのは、助けを求めることすらできなくなった高齢者の“悲鳴”でした。

 

親が元気そうに見えても、年齢を重ねると、ほんの小さなきっかけで生活が一気に立ち行かなくなることもあります。「まだ大丈夫」と過信せず、定期的なコミュニケーションと客観的な見守りが、家族の安全網になるのかもしれません。

 

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※本記事のインタビューではプライバシーを考慮し、一部内容を変更しています。

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