「あれ、残高が…?」67歳女性が感じた“違和感”
「老後なんて、年金と少しの貯金でやっていけると思っていたんです」
そう話すのは、都内在住の67歳女性・西田絹代さん(仮名)。3年前に定年退職し、現在は一人暮らし。年金は月に約15万円支給されており、退職金やこれまでの貯金を合わせて3,000万円を確保していました。
「もともと派手な生活はしていません。旅行も年に1〜2回程度。毎日料理するのは大変なので、週に2回ほど、近所のレストランやカフェでランチしていました。あとは友達とちょっとしたコンサートや美術館に行ったり、編み物や陶芸の教室に通ったり…まあ、普通の生活だと思っていました」
家賃や光熱費などは年金でカバーできており、「趣味や交際費は貯金から少しずつ」と考えていた西田さん。しかし先月、久しぶりに通帳をチェックしたとき、思わず息を呑みました。
「えっ…こんなに減ってるの…? まだ老後は始まったばかりなのに…」
気づけば、3年前に3,000万円あったはずの預金が、2,100万円まで減少していたのです。
西田さんは、家計簿アプリで支出の内訳を分析することにしました。すると、意外な事実が見えてきました。
外食費(月2万円以上)
趣味・習い事代(陶芸・編み物などで月1〜2万円)
コンサートや展覧会、書籍購入など(月1〜2万円)
孫へのプレゼントやちょっとした仕送り(年数回で総額20万円超)
年金15万円に対し、生活費+娯楽・交際費で毎月約21万円の支出。月あたり6万円の赤字が、数年かけてジワジワと家計を圧迫していたのです。
