(※写真はイメージです/PIXTA)

高齢化社会が進む中、一人暮らしの親の異変に気づけるかどうかは、子ども世代にとって大きな課題です。特に“声”や“態度”の変化が異常のサインであることも少なくありません。もし、電話越しの違和感を「気のせい」と見過ごしていたら……。そう語るのは、東京都内で働く56歳の会社員・田島貴志さん(仮名)。82歳の母・美智子さんと離れて暮らす彼が、ある深夜に体験した出来事は、誰にでも起こり得る“老い”のリアルを映し出しています。

深夜の着信と、母のひと言

「夜中に電話がかかってくるなんて、めったにないことだったので、番号を見た瞬間から嫌な予感がしました」

 

それは、6月上旬の午前1時過ぎのこと。貴志さんのスマートフォンに、母・美智子さんからの着信がありました。すぐに電話を取ると、しばらく沈黙が続き、ようやく絞り出すような声で「何かが、おかしいの……」と一言だけ。

 

「声の調子もいつもと違っていたし、何を言っているのかよく分からなくて。すぐに向かうと伝えました」

 

実家までは車で40分。電話を切ってすぐに家を飛び出しました。

 

玄関は施錠されておらず、呼びかけながら中へ入ると、家中の電気がつけっぱなしになっていました。そして台所には、蛇口から水が出しっぱなしになった流し台。その隣には、コンロに乗せたまま空焚きされた鍋。焦げ臭さが部屋中に広がっていたといいます。

 

「母は、仏間の座布団に正座するような姿勢でじっとしていました。反応が鈍くて、話しかけても要領を得ない感じでした」

 

幸いにも命に別状はなく、かかりつけ医と相談のうえで、翌日受診したところ、軽度の脳梗塞を起こしていたことが判明。すぐに入院となりました。

 

美智子さんは、要支援2の認定を受けており、週2回の訪問介護を利用していましたが、日常生活のほとんどは自分でこなしていました。そのため、急な体調変化だけでなく、火の不始末や水の出しっぱなしといった“判断力の低下”も、家族としてはショックだったといいます。

 

「“何かがおかしい”という言葉は、母なりのSOSだったんだと思います。電話してくれたことが、不幸中の幸いでした」

 

 \1月20日(火)ライブ配信/
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※本記事のインタビューではプライバシーを考慮し、一部内容を変更しています。

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