(※写真はイメージです/PIXTA)

高齢の親が認知症を発症し、施設入居や病院への長期入院などで実家を空けるケース。その際、子世代が直面するのが「実家の片付け」と「親の資産の行方」です。厚生労働省『認知症およびMCIの高齢者数と有病率の将来推計』によれば、65歳以上の高齢者のうち認知症の有病率は12.3%。今後ますます増加が見込まれる中、本人が管理していた通帳・現金・有価証券・保険証券などの“所在不明”問題が、家族間トラブルや相続の混乱を招いています。

「これ…なに?」仏壇の奥にあった“隠し扉”

「最初に違和感を覚えたのは、仏壇の背面がやたらと分厚いことでした」

 

そう話すのは、都内在住の会社員・松村由紀さん(仮名・54歳)。母・敏子さん(82歳)は2年前に軽度認知症と診断され、今は介護付きの有料老人ホームに入居中。築50年以上の実家は無人となり、売却を前提に片付けが進められていました。

 

「仏壇の奥の壁が妙に浮いていたので、叩いてみたら“コン”と空洞音がして。思い切って外してみたら、小さな金属製の取っ手が埋め込まれていて――そこが扉だったんです」

 

重厚な木の扉を開けると、中には古びた木箱が数点。そして、その中にあったのは――

 

「最初に目に入ったのは、帯付きの現金束でした。ざっと数えたら、封を切っていない1万円札が200枚。昭和時代の発行分も混ざっていました」

 

さらにその下には、平成初期の定期預金通帳(現在は使われていない旧銀行名のもの)、そして封筒に入った保険証券が2枚。いずれも、家族の誰も存在を知らなかったものでした。

 

「父が亡くなって20年以上経っていますが、父が“何かあったときのために”と隠したのかもしれません。母も“昔はそういうのを押し入れに入れていた”と、うっすら話していた記憶があるので」

 

高齢者の中には、金融機関を介さずに現金を自宅で保管する、いわゆる「タンス預金」を好む人も少なくありません。背景には、「万が一のときにすぐ使える安心感」や、「口座凍結への不安」「ネットバンキングへの不慣れ」などがあり、実際に数百万円単位の現金が見つかるケースも存在します。

 

ただ、認知症発症後の金銭管理は法律的にも複雑です。本人が預金の引き出しや解約ができなくなるだけでなく、相続時に「資産の存在自体が確認できない」ことにより遺産分割協議が難航するケースも報告されています。

 

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