「もっと“今”を大切にすればよかった」
葬儀が終わりしばらくすると、夫に掛けていた1,500万円の保険金が下りました。「念のため」と割安な掛け捨てタイプに加入していたものです。お守り程度に入っていたものが、実際に役に立った。美咲さんは何とも言えない気持ちになりました。
そして、マイホーム資金として貯めていた650万円ほどの貯蓄。娘の将来の教育費としては、まったく手を付けずにためている児童手当と学資保険(払込免除特約)もあります。
金銭的には、すぐに生活が苦しくなるような状況ではありません。自分がフルタイムで働けば、楽とはいえなくても、娘も経済的な理由で夢を諦めることはきっとないだろう――。
ですが、美咲さんの胸の内には、別の感情が渦巻いていたといいます。
「今となっては、マイホームより優先すべきことがあった。そう思いました」
近場の公園ばかりではなく、国内外のいろんな場所に家族一緒に行けばよかった。たくさんの思い出をつくればよかった。美味しいものを食べたり、夫が趣味を楽しむ余裕をつくったり。なぜ“今しかできないこと”を後回しにしたのだろう。
切り詰めたことが、結果的に自分と娘のこれからの暮らしを守ることはもちろん理解しています。それでも、節約し続けることが、日々の楽しみを奪っていた部分もあると気づいたのだといいます。
「家が建ったら、ゆっくり楽しもう」「老後になったら」。先が来ることを前提に話しがちですが、その日が来ることは保証されていません。
ひとつだけ確かなのは、先だけを見ていると、今を大事にしなかったことを後悔するかもしれないということ。「我慢して叶える目標」も大切だけれど、「今しかつくれない思い出」も同じくらい価値があるのです。
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