節約のために選んだシェアハウス生活
都内で働く28歳の会社員・佐藤由美さん(仮名)は、手取り21万円。母親との喧嘩がきっかけで、それまで暮らしていた実家を急遽出ることになりました。
しかし、会社近くで部屋を探しましたが、家賃が高すぎてとても手が出ません。築古アパートでも、安全を考えて2階以上を条件にすると家賃は8万円超え。「家賃は手取りの3割まで」という家計の目安は完全にアウト。光熱費、通信費、食費、日用品……生活に必要な支出を考えると、貯金どころではなくなります。
「8万円はさすがにムリ」「でも、せっかくなら会社の近くに住みたい」と思っていると、会社から30分圏内で家賃6万4,000円のシェアハウスを見つけました。築20年ほど、マンションをシェア用に改装したタイプで全12室。各部屋は6畳ほどの個室で鍵付き。水回りとリビングが共有の、男女ミックスの物件でした。
見学時には管理会社の担当が「皆さん社会人で落ち着いた方ばかりですよ」と説明。その時は共有スペースも綺麗に整っていました。
家具や家電を揃える必要がなく、初期費用が安いのも大きな魅力。佐藤さんはすぐに入居を決めました。しかし、住み始めてみると想像とは違う現実が広がっていたのです。
