(※写真はイメージです/PIXTA)

「自然に囲まれた暮らし」「庭付き一戸建て」「人との距離感」などに魅力を感じ、60代後半で移住を決断する人も少なくありません。しかし、地方移住後の孤立、医療・交通インフラの不足、思わぬ生活負担に悩む声もあり、「地方移住=老後の理想郷」とは限らない現実も見えつつあります。〈年金月20万円・退職金1,500万円〉をもとに地方へ移住した68歳夫婦。夢にまで見た“庭付き一軒家”で始まったはずの暮らしは、半年後、娘の目に信じがたい変化として映ることになります。

定年後、移住先で憧れの古民家リノベーション

東京都内で働く会社員・山田香奈さん(40歳・仮名)は、半年ぶりに両親の住む地方の家を訪れました。

 

父・昭一さん(68歳)と母・弘美さん(67歳)は、定年後の時間を「自然の中で、のんびり過ごしたい」と考え、北関東の小さな町に移住。格安で手に入れた築50年の空き家を、退職金の一部でリフォームし、庭のある静かな暮らしを手に入れました。

 

「家庭菜園を始めて、ゆったりコーヒーでも飲むのが夢だったの」

 

母は移住当初、そう語っていたといいます。

 

年金は夫婦合わせて月20万円ほど。持ち家があり、住宅ローンも家賃もない。地方であれば生活費も安く、資金的には余裕のある暮らしができるはずでした。

 

「ただいま」と玄関を開けた香奈さんが目にしたのは、薄暗い室内と、雑草に覆われた庭でした。

 

「えっ、半年でこんなに…?」

 

かつて真新しかった玄関のウッドデッキは、すでに黒ずみ、雑草は膝の高さにまで伸びていました。母は小さな声で「最近ちょっと腰が痛くてね、草取りもつらいの」と笑います。

 

家の中に入ると、照明は切れかけ、リビングは寒々しい空気が漂っていました。

 

「寒くない?」と尋ねると、「暖房は灯油だから、あまり使わないようにしてるの。物価も上がったし、ちょっと節約してるだけよ」と、母は言葉を濁しました。

 

さらに驚いたのは、人間関係の変化でした。

 

「近所の人とは交流あるの?」と聞いた香奈さんに、母は首を横に振ります。

 

「最初は挨拶してたんだけどね。方言も強いし、年齢層も思ったより高くて。ちょっと距離があるのよ」

 

父もまた、退職後の社会的つながりが一気になくなったせいか、以前より言葉数が少なくなっていたといいます。

 

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