自分のため、人のため…お金をどう使うか
高瀬さんは、「資産をつくること」には長けているが「使うのは苦手」な自分を改めて直視しました。
その後、手始めに高瀬さんがしたのは「引っ越し」。同じ最寄り駅の賃貸マンションに決めました。駅近・築浅・マンションにしただけで、家賃は7万円から13万円に上がったといいます。
「自分としては大冒険の金額です。ここに住みながら、いい物件が見つかったら買うことも考えたい。『下がるまで待とう』だと、一生買えなさそうですから気をつけないと」
さらに、『食べ物は安いほどいい』という価値観でしたが、外食をしたりテイクアウトをしたり、そうした人生の楽しみも探すようになったとか。
「それでも支出は人並み程度かもしれませんが……。今後の目標は、何かあったときに連絡が取れるような友人をつくること。あとは、寄付先を探すことを考えています。もちろん今すぐではありませんが、もし老後に資産が余ったら、自分のためだけにお金を使うよりも人の役立った方がいいので」
一方で、FIRE(早期退職)も射程範囲内とされる資産額ですが、その考えは完全になくなったといいます。
「仕事をしなくなったら、それこそ『部屋で孤独死、誰にも見つからず1週間』なんて、あり得るじゃないですか。あの事件で、稼ぐためではなく生存証明のために仕事を続けようと決めました」
“資産額=ゴール”ではない
今回の事例が示しているのは、ごくシンプルです。資産の多寡がすべてではないということ。
・節約やミニマリズムは、孤立と紙一重
・使う力がなければ、1億円あっても人生は動かない
「お金を守ることばかり考えていましたが、 “生きているうちに使うこと”が大事なんだと気づきました」 という高瀬さんの言葉通り、お金の価値は金額ではなく、 それを使って、どれだけ人生を豊かにしたか”で決まるのではないでしょうか。
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