長生きしたくないと願う日々
さらに現実を突きつけたのは遺族年金でした。和香子さんが受け取れるのは、本人分の約5万円と夫の遺族年金約7万円、合計で月12万円ほど。切り崩せる貯金が限られ、マンションの家賃約8万円の負担は大きいと考えました。
「どうしたらいいの……」
ここにきて、和香子さんは自分が追い詰められた状況にあることを悟りました。 働かなくてはと思っても、70歳間近の自分に何ができるのか――。何もできない自分を思い知り、小さくなる和香子さん。
公営団地や高齢者向け住宅に引っ越すなど、ひとり暮らしの選択肢はゼロではありません。それでも費用を心配する和香子さんの頼りなさに、結局長女から「うちで一緒に暮らそう」と手を差し出され、その気持ちに甘えることにしたのです。
「夫のほうが年上で、先に亡くなるかもしれないことはわかっていたはずなのに、実際は何にしてこなかった。貯金について、優しい彼は私に相談しても意味ないと思っていたのでしょう。どうか自分があまり長生きしませんようにと墓前で願う日々です」
長女には家庭があり、夫も思春期の子どももいます。一緒に暮らすことで、ストレスを与えたり、関係性に変化が生まれるかもしれません。そんな不安を抱えながら、新しい生活をスタートしたといいます。
2022年2月に公開されたセゾン自動車火災保険の夫婦間・家族間における、お金の管理に関する調査では、生計を共にする配偶者や家族の収入について「一部知らない・わからないことがある」「お互いひとつも知らない」と答えたのは64.8%。配偶者のキャッシュカードの暗証番号を「知らない・不明・わからない」と答えた人が56.3%と半数以上に上りました。
配偶者任せの家計や共有不足は、いざというときに大きな不安につながります。また、自分の子どもやその家族の人生にも関わってくるかもしれません。夫婦で生活費や貯蓄、制度の確認を共有しておくことが、万一の時に遺された人の生活を守るためにも欠かせません。
【関連記事】
■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】
■親が「総額3,000万円」を子・孫の口座にこっそり貯金…家族も知らないのに「税務署」には“バレる”ワケ【税理士が解説】
「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】
注目のセミナー情報
【事業投資】2月3日(火)開催
景気に左右されない安定性が魅力の塾投資とは?
「ECCの個別指導塾ベストワン」という選択肢
驚異の「年利40% !?」“希少価値”と“円安”も追い風に…
勝てるBar投資「お酒の美術館」とは
飲食未経験者が「稼げるBarオーナー」になる納得の仕組み
