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米国人のリップサービスに隠された「合理的な判断」
ある経営学の国際学会での実例を紹介します。米国人の司会者が、ある大学教授の発表に対し、笑顔でこうコメントしました。
「大変興味深い研究ですね。今後も継続的に調査を進めてください」。しかしその後、司会者は友人にこう漏らしました。「私が担当したセッションには良い発表がなかった」。このようなリップサービス的な発言は、国際学会ではよく見られます。
このケースでの「大変興味深い研究ですね」という司会者のコメントは、リップサービスに当たります。実際には高く評価していないのに、肯定的な言葉を使ったのです。その目的は、場の空気をポジティブに保ち、セッションを円滑に進めることでした。
ここで重要なのは司会者の発言の「意図」です。この発言は、相手への配慮というよりも、場の空気や関係性の維持を重視したものでした。
このようなリップサービスには、社交辞令としての側面もあります。さらに「場のマネジメント」において有効なツールにもなります。司会者が直接的な批判を避けたのは、次の発表者が萎縮しないよう配慮したためです。セッション全体の雰囲気を保つという、合理的な判断だったといえます。
同じ学会で、初めて発表をする大学院生がいました。その大学院生は、不慣れな様子でプレゼンテーションを行いました。その後に休憩時間に入ると、司会者はその大学院生に声をかけました。「初めてであれだけできれば立派だよ」と励ましの言葉をかけたのです。
これは、大学院生の自尊心を守り、今後の挑戦を後押しするためのホワイトライの一例です。
