遠方の伯母から聞いた、母と弟の「意外過ぎる近況」
そんなある日、裕美さんのもとに母親から連絡がありました。九州に嫁いでいる伯母、つまり、裕美さんの母親の姉の夫が亡くなったというのです。
「えっ! 博司伯父ちゃん(仮名)、亡くなったの…?」
裕美さんが葬儀の件などについて尋ねると、伯母も80歳近い高齢であること、親族に移動の負担をかけるのが申し訳ないことを理由に、子どもと孫だけ呼んでシンプルな家族葬にするので、お香典やお供えも辞退したいとのことでした。
裕美さんは、伯母夫婦にかわいがってもらっていたことから、ひとり残された伯母が心配になり、ひと段落したタイミングで電話をかけてみました。
「裕美ちゃん、連絡くれてありがとうね…」
裕美さんはひとしきり、伯父との思い出話をすると、話題は裕美さんの母親と、8歳年下の弟、洋介さん(仮名・40代)に移りました。
「あの子、相変わらず洋介君に甘いわよねぇ…」
それを聞いて、裕美さんは苦笑いしました。
「そうなの。かわいいんでしょうね。でも、そばでお母さんの世話をしてくれているから、私も強いこと言えないわ…」
「洋介君と奥さん、経営していたお店をたたんでお母さんのところにいるらしいわよ?」
「うそ…! いつから?」
「3年ぐらい前かしら…」
そういえば、裕美さんには思い当たるところがありました。里帰りを打診すると「片付けていないから」「都合がよくなったら連絡するから」などといって、ここ最近、断られることが続いていたのです。
母への援助のはずが、無職の弟に流れていて…
洋介さんは専門学校を卒業後、いくつか店を替わりながら飲食店に勤務して経験を積み、その後、30代後半になって父親に資金を借りて自分の店を開業しました。
「経営が大変という話は聞いていたのですが、まさか廃業していたなんて…」
裕美さんは苛立ちを隠さず続けます。
「伯母が言うには、母が〈40代の息子夫婦の年金を払って大変だ〉ってぼやいていたって…。でもそれ、きっと私が援助したお金ですよね?」
「自分の老後資金のつもりだったパート代、母のためならと思って送っていたのに、弟夫婦の国民年金になっていたなんて。許せません。もうお金を送るの、やめようと思います!」
裕美さんの怒りは、しばらく収まりそうにありません。
〈参考〉
厚生労働省「令和5年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」
(https://www.mhlw.go.jp/content/001359541.pdf)
THE GOLD ONLINE編集部ニュース取材班
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