(※写真はイメージです/PIXTA)

高齢の親がひとりで暮らす実家。離れて暮らす家族にとって、その「異変のサイン」に気づけるかどうかは、ときに命に関わる問題になります。内閣府『高齢社会白書』によると、65歳以上の高齢者の単身世帯は年々増加し、令和7年時点での推計値は約815万世帯にのぼります。孤立死や認知症によるトラブルも社会的な課題となっており、高齢者の“見守り”の重要性が叫ばれています。

「鍵が開かないの…」母からの電話

「最初は、また鍵をどこかに置き忘れたのかなくらいに思っていたんです」

 

そう話すのは、都内で働く会社員・田中雅志さん(仮名・48歳)。彼の母・百合子さん(81歳)は、3年前に夫を亡くし、地方の実家で一人暮らしをしていました。

 

雅志さんは月に1回ほど実家に顔を出すようにしていましたが、特に体調を崩したという話もなく、直近の連絡でも「元気にしているよ」と笑っていたといいます。

 

そんな中、ある金曜の夜9時ごろ、雅志さんのスマートフォンに母から電話がかかってきました。

 

「鍵が開かないの。ずっと回してるけど、開かないのよ…」

 

百合子さんは買い物帰りに自宅の玄関前で立ち往生していたようで、寒さもあり声が震えていたといいます。

 

「最初は鍵が壊れたのかと思ったんですが、話を聞いているうちに、どうも様子がおかしい。鍵が刺さっていないのに“回している”って言い張るんです」

 

不安を覚えた雅志さんは、翌朝始発で実家へと向かいました。

 

翌朝、実家の玄関に着いた雅志さんが見たのは、玄関前のポーチに置かれた買い物袋と、床に直置きされたハンドバッグでした。

 

そして、インターホン越しに見えた百合子さんは、明らかに“様子が違っていた”といいます。

 

「スリッパを片方だけ履いていて、手に鍵を持っていたんですけど、それは家の鍵じゃなかった。車の鍵でした。しかも“鍵が開かない”と言って、玄関じゃなくポストにその鍵を差し込もうとしていたんです」

 

急いで玄関を開けて中に入れた雅志さんは、その後すぐに病院を受診。結果、百合子さんは軽度の認知症(MCI)と診断されました。

 

「もっと早く気づいてあげられたらって、すごく後悔しました。“鍵”の話がなかったら、今も気づけてなかったと思います」

 

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※本記事のインタビューではプライバシーを考慮し、一部内容を変更しています。

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