縁側でのんびりが夢だったが…〈年金月22万円〉堅実に生きてきた72歳元会社員の溜息。週4日スーパーでアルバイト、「50年間働き続ける」という現実

縁側でのんびりが夢だったが…〈年金月22万円〉堅実に生きてきた72歳元会社員の溜息。週4日スーパーでアルバイト、「50年間働き続ける」という現実
(※写真はイメージです/PIXTA)

「堅実に暮らしてきたのに、贅沢どころかアルバイトしないと暮らしていけない」……年金暮らしの厳しい現実に悲鳴を上げる人は少なくありません。ここでは吉川さん(仮名)の声を基に、その現実を見ていきましょう。

「なんとかなる」と思っていても、なんともならない現実

金融広報中央委員会の調査によると、「老後が心配」と答えた人は8割以上。その理由の多くは「十分な金融資産がないこと」と「年金だけでは足りないこと」です。

 

しかし、老後が不安と思いながらも日々の忙しさで手を打たずにいれば、そのまま年金生活に突入します。「若い時にもっとこうしておけばよかった」と思っても、時間だけは巻き戻せません。

 

では、いざ年金暮らしになったときに後悔しないために、現役時代から何をして備えればよいのでしょうか。

 

●年金額を正確に把握する:ねんきん定期便を見て、将来どのくらい受け取れるかを把握するだけでも、老後設計の精度は大きく上がる。

 

●年金に頼りすぎない :公的年金だけで生活するのは現実的ではない。個人年金や投資、副収入などを組み合わせて備えておくことが大切。

 

●生活コストを現役時代から見直す:定年後に慌てて節約するのではなく、早いうちから固定費を減らす習慣をつけておくと、老後の安心感が増す。

 

●健康リスクを意識する :ずっと健康でいれるとは限らない。医療費や介護費の準備、保険加入などを検討する。

 

普通に働き、生活してきた。特別贅沢もせず、貧しい現役世代でもなかった。……そんな大多数にとっても、老後の資金不足に直面しやすい時代。物価高がこのまま進行するのであれば、なおさらです。

 

「年金があるから大丈夫」と思って備えを後回しにするのは危険です。現役のうちに年金額を把握し、少しずつでも貯蓄や資産形成を始めること――これが、65歳を迎えても安心して暮らせる老後への第一歩になります。

 

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