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インプラント治療を支える専門技術
インプラント治療に関する専門的な技術はいろいろあります。一般の人には聞 き慣れない言葉だと思いますが、歯を補うのにこれだけ細やかなことがなされているとい うことを知ってもらうためにも、おもなものをいくつか挙げてみます。
〈ソケットプリザベーション〉
ソケットプリザベーションとは、抜歯後に骨の幅や高さを可能な限り維持するための処置のことです。ソケットとは、歯を抜い たあとにできる骨の穴を指します。プリザベーションは「保存」や「維持」とい意味です。
歯を抜くと、その部分に大きな穴がで きます。この状態を放置すると、歯根を 失ったことで骨が次第に吸収され、骨の 幅や高さが失われてしまいます。抜歯し た場所にインプラント治療を予定してい る場合、骨が十分にないと、あとから GBR（骨造成）と呼ばれる追加の処置 が必要になります。しかし、GBRは手 間と費用がかかるため、抜歯時にできる だけ骨を維持することが重要です。
ソケットプリザベーションは、それを 避ける目的で行われます。抜歯の際に、ソケットプリザベーションを行うと骨の幅や高さを維持できるので、のちのちインプラントを入れる際にGBRの処置が不要となり、インプラント治療がスムーズになります。患者さまと術者の双方にとって追加処置の負担が軽減されるというわけです。また、ソケットプリザベーション自体は簡単な処置であり、比較的短時間で完了します。
手順の概要は、抜歯窩か （抜歯後の穴）の清掃（炎症がある場合は、その部分を丁寧に取 り除き、骨の表面を清潔に整える）、補填材の充填（骨を補うための材料を穴に詰める。 この補填材はさまざまな種類があり、使用する材料は術者によって異なる）の2ステップ です。そして、補填材がある程度硬化した段階で、インプラントを埋め込みます。
抜歯後にインプラント治療を予定している場合は、ソケットプリザベーションを行うこ とを強くすすめます。
