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顎骨に結合するから、ぐらつかず力もかけられる
インプラント治療は入れ歯やブリッジよりも本物に近い歯の再建を目的に開発が進められた治療法なので、これらをしのぐメリットをいくつも備えています。まず、なんといっても安定性に優れていることです。
入れ歯は、プラスチックなどで作った人工の歯にインプラントブリッジ入れ歯金具をつけ、周囲の歯に引っかけるなどして装着する方法です。外科手術を必要としない分、体への負担は少なく治療期間も1~2週間程度と短くて済みますし、自分で簡単に取り外しができるため、洗浄しやすいというメリットがあります。その半面、安定性はブリッジやインプラントに比べると劣ります。意図しないときに外れてしまったり、浮き気味になったりして入れ歯と歯茎の間に食べ物が入り込んだりすることもあります。
また、硬い物を噛むと歯茎が圧迫され、痛みを感じることもあります。入れ歯が安定していないと、話をするときにも発音がしにくくなるなど不便をきたすことがありますし、いつ外れるか分からないと外出がためらわれ、ひきこもりがちになってしまう人もいます。
ブリッジは、失った歯の両隣に接する歯を削って、人工歯と一体になった冠を被せ橋渡しする方法です。入れ歯よりは安定性に優れていますが、健康な歯を削らなければならないため、将来的にその歯が傷んでしまう恐れがあります。そうなるとブリッジの安定性も損なわれますので作り直さなければならなくなったり、入れ歯にしなければならなくなったりします。
一方、インプラントは歯茎の中にある顎の骨にフィクスチャーを埋め込みますが、それだけでなく埋め込んだあとに周囲の骨とがっちり結合させるのが特徴です。入れ歯やブリッジと比べ非常に高い安定性が得られるのです。インプラント治療においてはこの結合がとても重要で、専門的には骨結合あるいはオッセオインテグレーションといいます。地面にくいを打ち込んだときのように単に埋め込まれているのではなく、数カ月から半年の期間をかけてフィクスチャーと周囲の骨とが密着し一体化する、というのがインプラントならではのメカニズムなのです。
なお、インプラントを入れる部位は専門的には歯茎ではなく、「周囲粘膜」といいます。しかし一般の人には混乱をきたしやすいことが考えられるため、本書では歯茎と表記します。
