「最高級の五つ星ホテルの何が不満なんだ?」激昂した夫
離婚の理由を聞かされた夫は、怒りと戸惑いを隠せなかったといいます。
「最高級の五つ星ホテルの何が不満なんだ? 快適で安全、最高のサービスを提供してくれる場所じゃないか」
しかし、真帆さんにとって「快適さ」は必ずしも「幸福」ではありませんでした。
「私は贅沢がしたいわけじゃないんです。自分の足で知らない土地を歩いて、現地の人と話して、世界を感じたい。それが、私にとって生きることそのものなんです」
翻訳の仕事はパソコンさえあればどこでもできます。真帆さんは今、真剣に「海外で暮らす」ことを考えているといいます。
「夫の愛情を疑ったことは一度もありません。でも、このままでは私の人生が誰かが計画いした安全な道で埋まっていく気がしてしまったんです」
「性格の不一致」が3割超――離婚の最多理由
弁護士法人デイライト法律事務所が2024年に1,509人の男女を対象に実施した調査によると、離婚理由の第1位は男女ともに「性格の不一致」(女性31.6%、男性30.4%)でした。
暴力や不倫といった明確なトラブルよりも、「価値観のズレ」こそが夫婦をすれ違わせる最大の要因となっています。
同事務所はその背景について、次のように分析しています。
「女性の社会進出により、経済的に自立できる女性が増えた結果、“我慢して続ける結婚生活”を選ばず、自分らしい生き方を求めて離婚を選ぶケースが増えているのです」
また、令和5年の司法統計によると、家庭裁判所で離婚調停を申し立てる際の動機として「性格が合わない」と答えた割合は、夫59.9%、妻38.0%。「相手が悪いわけではないけれど、一緒に生きる意味を見失う」――そんな静かな決断が増えていることがわかります。
真帆さんも「たかが旅行の価値観でと言われるかもしれないのですが、旅行は私にとって大事な人生の一部なんです。幸い、手に職もあるので私1人で生きていく分には生活に困ることはありません。結婚前は自由気ままな独身生活を楽しんでいたので」と話しました。
経済的にも安定し、誰が見ても“幸せそう”な夫婦。けれど、その完璧な生活の裏で、2人の心は少しずつ離れていったのです。
[参考資料]
弁護士法人デイライト法律事務所「2024年離婚原因ランキング」
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