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土地選びにはタイミングも必要。土地も人を選ぶ
筆者の会社に相談にくる人のなかには、「いい土地がなかなか見つからないんですよね」と言う人がよくいます。実際、いい土地は見つけにくいです。日本人のほぼ3人に1人が東京に住むなど、都市圏への人口集中や、昔ながらの下町と呼ばれるエリアにも高層マンションが建ち並んだり再開発が進められたりで、施主が気に入るような土地を見つけるのは簡単ではなくなりました。
また、土地には定価がなく、価格は常に時価で決まります。昨日と今日でさえ違うこともあり、気に入った土地をいつ購入すればいいのか、タイミングを計る必要もあります。どのような土地を選ぶべきかは「どこに住みたいか」と同義ですが、答えは一つではありません。すべての土地に一長一短があるので、将来のライフプランやライフスタイルを見据え、メリットとデメリットを理解したうえで納得して購入したほうがいいと思います。
土地選びは予算と相談しながら決めることになります。しかし、気に入った土地があったり、候補地がいくつか見つかったりしたとき、価格面だけで判断するのではなく、“インスピレーション”に頼るのもいいと思っています。
土地も人を選びます。言葉で説明するのは難しいのですが、いろんな不動産を見ていると、感覚的に「ここがいい」「ここに住みたい」と思える土地に出合うことがよくあります。「なんでだろう、どうしてなのか説明できないけど、ここに住むと家族みんなが幸せになれるよと言われているような気がする」といった不思議な感覚に包まれることがあるのです。土地と人にも相性があって、相性のいい人のところにいい土地は自然とやってくるのかもしれません。
不動産の法的なリスクや条件などを調べるのはプロの仕事ですが、その土地を「好きかどうか」は家を建てる人が決めることです。なんとなく好き、なんとなく惹かれる──そうした“なんとなく”を大事にしてもいいと思います。
また、「将来、価値の下がらない土地はどんな土地ですか?」と聞かれることもよくあるのですが、そのようなときは、「みんなが“いい”と思う土地です」と答えるようにしています。日当たりが良く、眺めが良く、街の雰囲気もいい……誰が見ても魅力的な土地はやはり早く売れます。最寄り駅から少し離れていたり、首都圏でなかったりしても、「ここはいいね」と感じられる土地には多くの人が惹かれるのです。
結局のところ、やはり土地選びに正解はなく、家族のライフスタイルや将来設計と照らし合わせながら、最終的には“自分の感覚”を信じて選ぶのがいちばんなのです。
