(※写真はイメージです/PIXTA)

地方移住で暮らしを変える高齢者が増えています。「静かな自然に囲まれて」「費用も抑えてゆったりと」…。しかし、年金だけで暮らす「移住×高齢単身世帯」には、思わぬコストや寂しさが待っていることがあります。光熱費、交通費、地域とのつながり…。暮らしの“理想”と“現実”のギャップを見つめ直す必要がありそうです。

「年金月13万円」で始まった移住

兵庫県但馬地方にある小さな町に、72歳の佐伯節子さん(仮名)は昨年春、夫に先立たれた後、自宅だった団地を売却し、町の中古平屋を購入しました。年金は月約13万円。夫の遺族年金や退職金による貯蓄もあり、「ここで最後の暮らしを」と静かな暮らしを選びました。

 

「子どもたちも独立しているし、どうせなら田舎でのんびりと…と思ったんです。家も駅から近くて、スーパーや診療所も徒歩圏。そんなに不便はないと思っていました」

 

節子さんはそう話しました。しかし、移住してから半年ほどで、通帳を開いた時に言葉を失いました。

 

「去年の8月、エアコンをつけるのがちょっと億劫になっていました。灯油ストーブを出した10月なんて、1缶18リットルで2,500円。1‐2回買ったら“もういっか”って思ってしまって」

 

この地域の冬は寒く、暖房が欠かせません。夏場の冷房も、体が弱ったことで使用をためらうようになりました。1月に届いた電気・ガス・灯油代の請求書に「¥32,000」の数字を見て、節子さんは「どうしよう…」と立ち尽くしました。

 

年金13万円で暮らすには、光熱費や医療費などが想定よりも重くのしかかるのです。

 

「通帳の残高が思っていたより減っていて、貯金で補填しないと――って」

 

「朝起きても、誰かと話すわけじゃない。テレビはあるけど、ちょっと違うんです。寒いから窓もほとんど開けなくなって、なんか、閉じこもっている感じ」

 

地域には同年代の友人も数人いますが、みな健康状態が気になる年頃。「一緒に出掛けよう」という話も減り、節子さんは「私、ここで大丈夫かな」と自問自答するようになりました。

 

訪問介護のサービスを少し減らして自宅で過ごす日が増えると、「あれ、今日誰とも会わなかった…」という日も。お風呂を控えたり、暖房を我慢したり。誰にも言えない“節約”が生活の端々に表れていきました。

 

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