娘の葛藤「仕送りしたい。でも…」
「送ってあげたい気持ちはもちろんあります。でも、私にも生活がありますから…」
明美さん自身も、都内で子どもを育てながら共働き。家賃や教育費の負担が重く、親への仕送りはそう簡単ではありません。たとえ数千円でも、毎月続ければ家計に響いてきます。
「一時的な援助ではなくて、根本的な仕組みがないと…という思いが強いですね。“家族が助ければいい”では、支えきれない家庭も多いはずです」
年金生活が始まると、収入は限られ、生活費のやりくりはよりシビアになります。特に、寒冷地では季節要因による出費が重くのしかかることもあります。
高齢期の経済的な不安を少しでも和らげるには、現役時代から「老後に必要な生活コスト」をできるだけ具体的に想定し、備えておくことが大切です。また、親子間の経済的支援についても、お互いが無理をしない範囲で、率直に話し合える関係を築いておくことが、将来的なすれ違いや孤立を防ぐ手がかりになるかもしれません。
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