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ストレスを「事業の弱点」と捉え、改善点を探る
目標の2つ目は「問題解決」です。
前日の課題や懸念事項を整理するだけでなく、それらの根本原因を特定し、解決策を具体的に検討することを目標にします。
例を挙げると、売上データ分析を行い、課題点を特定する、顧客からのクレーム内容を分析し、改善策を立案する、チームメンバーと課題解決のための会議を開催し、具体的なアクションプランを作成するなどの行動目標を設定します。
集中して仕事と向き合っていると、プレッシャーやストレスを感じる部分が必ずあります。私にとって、ストレスとは事業のどこかに弱点があるというサインです。数値の分析などを通して改善点を探っていくうちに、自然と仕事モードに切り替わります。
目標の3つ目は「販売」です。しかも一日3件の販売を自分に課します。
これは小さなものでも、大きなものでも構いません。例えば、手がけている飲料水を友人に売ることもあれば、大企業への商談を成立させることもあります。
なぜ、私が一日3件の販売を自分に課すのか。それは、販売という行為が、ビジネスの基本であり、最も直接的に成果を測れる指標だからです。そして、どんなに小さな販売であっても、そこには顧客とのコミュニケーション、交渉、そしてクロージングといった、ビジネスに必要な要素が凝縮されています。
これは、アスリートの反復練習に近いかもしれません。競技の別なく、アスリートたちは反復練習をなにより大切にします。それは、基本動作を身体に染み込ませ、試合で最高のパフォーマンスを発揮するためです。例えば、野球選手は毎日何百回と素振りを繰り返し、サッカー選手は基本のパス練習を飽きることなく続けます。
私の知る格闘家たちは皆、基本のパンチや蹴りのミット練習、またそれを組み合わせたコンビネーションの練習を、一日の練習メニューに必ず取り入れています。「考えなくても技が出るくらい身体に覚え込ませなければ、試合のここぞという局面で瞬間的に出せるわけがない」と言います。
私も同じです。ビジネスの基本動作を凝縮した販売を繰り返すことで、ビジネススキルが磨かれ、どんな状況でも素早い判断により、確実に成果につなげられる。私にとって販売は、まさに日々のビジネススキルを磨くためのトレーニングなのです。
企業のトップが販売を自ら行うことは、一見すると非効率に思えるかもしれません。しかし、現場に身をおくことで、顧客のニーズや市場の変化を肌で感じることができます。そして、その経験は経営判断や戦略立案に大いに役立つのです。
私のトレーニングは一日3件の販売ですが、以下のような日課もビジネスパーソンの良いトレーニングになると思います。
・社内外問わず、一日3人に自社の商品やサービスの魅力を伝える
・一日1件、過去に商談が停滞した顧客に連絡し、状況をうかがう
・一日1件、新しい顧客リストを作成する
このような目標を設定し、行動するメリットは、ビジネスのスキルアップだけではありません。常に目標達成を意識し、行動する習慣が身につき、自己肯定感につながります。そして、目標達成に向けて行動することで、仕事に対する充実感と達成感を味わうことができます。
以上のように、出社直後から目標設定と具体的な行動を意識することで、一日の始まりから高い周波数にチューニングし、クリアな思考で質の高い仕事へとつなげることができるのです。
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