ひざの痛みの改善に効果的な有酸素運動と無酸素運動

前回は、 ひざ痛の改善と予防には「日々の運動習慣」が重要であることを説明しました。今回から、その効果的なトレーニング方法を解説していきます。

まずは体重を減らし、ひざへの負担を軽減させる

運動は、大きく分けて有酸素運動と無酸素運動の2つがあります。

 

●有酸素運動

全身の筋肉に弱い負荷を20分以上かける持続的な運動。体内に酸素を取り込んでエネルギーを生み出すので「有酸素」の名が付く。

 

ウォーキングやランニング、サイクリング、水泳、ピラティス、ヨガなどスローペースなものが多く、脚の筋肉も効率良く鍛えられる。皮下脂肪や内臓脂肪を燃焼させることができ、メタボリック・シンドローム対策やダイエットにも適している。循環器系の機能も高められる。

 

●無酸素運動

筋肉に強い負荷をかける短時間の運動。酸素を使わず、筋肉中のグリコーゲンなどを使ってエネルギーを生み出すため「無酸素」の名が付く。

 

スクワットをはじめとする筋肉トレーニング(瞬発的・ハードな運動)が特徴。筋肉量が増えることで関節が安定し、けがもしにくくなる。

 

この有酸素運動・無酸素運動を組み合わせて、脂肪を燃焼させて体重を減らすことでひざへの負担を軽くし、かつ筋力をつけていくことが体力作りの上で大切です。そして、運動をする前には必ずストレッチ(準備運動)を行ってください。

 

体力に自信がない人は、まず「日常生活の中で体力をつける方法」から始めてみましょう。例えば、最寄り駅の1つ手前で降りてウォーキングの時間にしたり、仕事中に椅子に座りながら本書で紹介しているマッケンジー・エクササイズを実行するだけでも、かなり効果が上がるはずです。

ひざの関節は運動でやわらかくなる

だんだん体力がついてきたと感じたら、徐々に運動にかける時間を長くしてみてください。

 

変形性膝関節症を患っていても比較的楽にできる運動は、ウォーキングや水中ウォーキング、サイクリングが代表的です。また、福岡大学の田中宏暁先生が提唱して近年話題になっている「スロージョギング」もお勧めです。

 

できれば義務感からではなく、楽しみながら進んでできそうな運動を選ぶことも、長く続ける上では大切なことです。

 

一連の運動は、本書で紹介をしている「トラフィック・ライト・ガイド」を参考に、正しい痛みの出方を見極めながら行いましょう。少し痛みがあっても、正しい痛みならば問題ありません。運動することでひざ関節に関節液が送り込まれ、関節がやわらかくなり、ダメージを受けにくくなります。そして筋肉が鍛えられて体力が増すという好循環を生み出します。

 

運動中にひざの痛みを感じたら、無理せず途中で止まってマッケンジー・エクササイズを行いながら痛みが引くのを待つか、または速やかに切り上げることも大切です。例えばウォーキングでひざが痛むようなら、ひざへの負担がより軽いサイクリングや水中ウォーキングに変更するなど、痛みの具合を見ながらプログラムを臨機応変に変えていきましょう。

南新宿整形外科リハビリテーションクリニック 院長

医療法人清香会理事長、南新宿整形外科リハビリテーションクリニック院長。1989年産業医科大学卒業後、久留米大学整形外科を経て95年渡米、カリフォルニア大学サンディエゴ校に留学。97年からスクリプス研究所に勤務し、主任研究員を務めたのち帰国。2001年10月にハシモトクリニック(12年に南新宿整形外科リハビリテーションクリニックに改称)を開業。09年からは日本医科大学リウマチ外科非常勤講師も務める。日本にグルコサミンを紹介した。

著者紹介

連載ひざの痛みを改善するために行いたい「早期対策法」

本連載は、2016年6月29日刊行の書籍『その痛みやこわばり、放っておくと危険! ひざに「! 」を感じたら読む本』から抜粋したものです。記載内容は予防医学の観点からの見解、研究の報告であり、治療法などの効能効果や安全性を保証するものではございません。

その痛みやこわばり、放っておくと危険! ひざに「!」を感じたら読む本

その痛みやこわばり、放っておくと危険! ひざに「!」を感じたら読む本

橋本 三四郎

幻冬舎メディアコンサルティング

断続的に続く、ひざの違和感。 放っておくと歩けなくなるばかりか、将来寝たきりになるリスクもはらんでいます 。 本書では、ひざの違和感の正体を明らかにするとともに、9割以上の人が効果を実感しているマッケンジー・エ…

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