スタートアップ成長のための3本の柱とは
成長途上にあるスタートアップがやらなければならないことは、大きく分けて3つある。それは、売上を伸ばすこと、優秀な人材を採用すること、そして資金調達だ。企業として成長するには売上を伸ばすことが必須条件だが、そのためには事業を回す人材が必要だ。赤字企業や利益水準の低いスタートアップが人材を採用するには、資金調達で運転資金を用意する必要がある。
この3つの要素はどれか1つが欠けても、経営が行き詰まる。そのため、経営者にとっては限られたリソースをどう配分するかが鍵になる。日本の場合は、創業者が1人というケースが非常に多いので、この3つをうまく回していかないと絶対にスケールできない。
良いビジネスや優れたプロダクトがあるにもかかわらず、伸び悩むスタートアップというのは、経営者が資金繰りに不安を抱え、資金調達に忙殺されていることが多い。常に経営者が資金調達に奔走させられているような企業は、事業そのものや人材採用が後手に回っていて成長にブレーキがかかりがちだ。逆に、たとえ赤字が続いていても、この3つの要素がうまくいっているスタートアップは、順調に成長できていることが多い。
売上を伸ばすためには、プロダクト・マーケット・フィットが実現できている必要がある。プロダクト・マーケット・フィットとは、「顧客が満足する商品を、最適な市場で提供できている状態」だ。スタートアップが失敗する最も大きな理由は、その企業のプロダクトが必要とされていないことだ。当たり前だと感じるかもしれないが、起業家は熱意と使命感にあふれるあまり、市場のニーズを軽んじてしまうことは意外とよくあることだ。
スタートアップは創業の精神やビジョンが崇高なほど、そればかりが持ち上げられがちだが、企業として成功するためにプロダクト・マーケット・フィットの観点は、決して軽視してはいけない。
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