(※写真はイメージです/PIXTA)

東京23区の高級賃貸市場が驚きの様相を呈しています。ファミリー向け物件の平均家賃は100万円を超え、その半数以上が港区に集中。LIFULL HOME'Sの調査データが、富裕層や海外投資家が集まる都心のリアルを明らかにします。

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なぜ都心の家賃は上がり続けるのか?

​今回の調査でわかった高級賃貸物件の家賃の伸びは、一般的な賃貸物件のそれを大きく上回っています。特にファミリー向け高級賃貸の平均家賃は、この10年間で約41.3万円も上昇し、ついに100万円の大台を突破しました。

 

調査を分析したLIFULL HOME'S総研​によると、高級賃貸市場が拡大している背景には、いくつかの要因があるようです。富裕層のセカンドハウス需要、インバウンドの短期滞在ニーズ、そして分譲物件を超えるような質の高い住空間を求める層の増加が挙げられます。特にコロナ禍以降は、家具や家電付きの「サブスク賃貸」や、コワーキングスペース、天然温泉といった充実した共用部を持つ物件が増加しており、家賃が高くても、その総合的な居住満足度やコストパフォーマンスを重視する人が増えているといいます。

 

​こうした背景には、経済的な要因だけでなく、私たちのライフスタイルの変化も大きく影響しています。リモートワークが普及し、自宅で過ごす時間が増えたことで、住まいに求める機能や設備がより高度になってきました。

 

​また、高級賃貸物件は、従来の賃貸にはなかった先進的な設備をいち早く取り入れているケースが多く見られます。たとえば、高性能な換気システムや、最先端のスマートホーム技術、セキュリティシステムなどです。

 

​さらに、富裕層の増加や海外からの投資流入も、高級賃貸市場の活況を後押ししています。特に円安は海外投資家にとって日本の不動産を購入する絶好の機会となり、都心部の高級物件は魅力的な投資対象になっています。

 

​今後、賃料が上がり続ける都心の住宅市場は、どうなっていくのでしょうか。

 

調査結果が示唆するように、都心の高級賃貸は今後も特定のエリアへの集中が進む可能性があります。一方で、家賃が高すぎる都心から、よりコストパフォーマンスの高い郊外へと住む場所を移す動きも出てくるかもしれません。

 

[参考資料]

株式会社LIFULL『東京23区の高級賃貸物件分布エリアシェアをLIFULL HOME'Sが調査』

 

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