(※写真はイメージです/PIXTA)

学歴や就職先が“人生の勝ち負け”を決める――そんな価値観が根強く残るなかで、同窓会や再会の場では、かつての「勝ち組・負け組」像が大きく揺らぐ瞬間があります。とくに、ある程度キャリアの節目を迎える40代半ばになると、「地元に残った同級生」と「都会に出た自分」との間に、“意外な逆転”を感じることも。

「勝ち組・負け組」は、都市部では見えづらくなっている

実は、地方都市における「地場中小企業の役員・跡取り世代」が、都市部のサラリーマンよりも高収入・高資産であるケースは少なくありません。

 

国税庁『民間給与実態統計調査』(令和5年)によれば、給与所得者の平均年収は460万円。中村さんのように1,000万円を超える層はごく一部です。一方で、中小企業の役員層では、役員報酬や社宅・社用車など“給与に現れないメリット”を享受している場合も多く、可処分所得では逆転現象も起こりえます。

 

さらに、都市部と地方では住宅費・教育費・物価が大きく異なり、総務省の統計でも都内在住の子育て世帯の家計圧迫が顕著に見られます。

 

中村さんは語ります。

 

「収入は上でも、支出が多すぎる。地方のやつが家賃ゼロ、車は会社持ち、地元の公立校で子育て…… “豊かさ”では負けているかもしれないと思いました」

「どこで、どう生きるか」が問われる時代に

キャリアも家計も“見える化”されてきた40代後半。中村さんは「自分の人生の手綱を握っている感覚」が佐野さんにはあったと語ります。

 

「こっちは、会社の指示に従って人事異動も転勤もある。だけど、彼は自分の裁量で動けて、生活コストも抑えられている。“勝っているのは俺じゃないな”と初めて思いました」

 

その出来事以降、中村さんは副業に関心を持ち、地域との接点を探すようになったといいます。将来的には、地方移住も視野に入れたいとも話してくれました。

 

「東京の大企業に入ったから安泰」

「上場企業だから勝ち組」――

 

そうした価値観が揺らぐ今、人生の“豊かさ”は、数字やブランドでは測れなくなってきています。

 

同窓会で交わされた何気ない会話が、中村さんに問いかけたのは、「お前はいま、どこで、どう生きているのか?」という、これからの人生への静かなメッセージだったのかもしれません。

 

 \1月20日(火)ライブ配信/
調査官は重加算税をかけたがる
相続税の「税務調査」の実態と対処方法

※本記事のインタビューではプライバシーを考慮し、一部内容を変更しています。

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