(※写真はイメージです/PIXTA)

今週の米ドル円相場の動向に影響を与えそうな「注目の経済指標」について、東京海上アセットマネジメントが解説します。

今週は、8月の米雇用統計に注目

来週は、8月の米雇用統計に注目しています(図表1)。

 

出所:Bloomberg (注)29日10時時点のデータ
[図表1]今週発表予定の主要経済指標 出所:Bloomberg
(注)29日10時時点のデータ

 

8月の非農業部門雇用者は前月差+78万人と7月同+7.3万人)並みの水準にとどまることが予想されています。移民政策の厳格化により労働力人口の伸びが抑制されているため(図表2)、この先、雇用の伸びはこれまで巡航速度とされてきた+1,520万人月から減速し、+10万人前後月での推移を想定しています。

 

出所:米労働省
[図表2]労働力人口の推移 出所:米労働省

 

他方、前回の7月速報値公表時には過去2ヵ月分(5、6月)がサンプル要因などにより計▲25.8万人下方修正され、雇用市場の減速が鮮明となりました(詳細は、「TMAMマーケットウィークリー(8月8日)~米雇用統計はなぜ大幅に下方修正されたのか~」参照)。

 

このため、今回は雇用の減速度合いを確認する上で8月の結果だけでなく、7月の数値が速報値からどの程度修正されるかについても注目しています。

 

失業率は、4%台前半で安定して推移しています(図表3)。

 

出所:米労働省
[図表3]雇用者数と失業率 出所:米労働省

 

雇用市場の減速が鮮明となるなかで、失業率の大幅な上昇が回避されている理由として、ジャクソンホール会議でパウエルFRB議長が指摘した通り、労働需要とともに労働供給が移民政策の厳格化により急激に減速したことが挙げられます。

 

失業保険継続受給者数の推移を見た限り、失業率の大幅上昇を示唆する状況にはなく(図表4)、事前予想でも8月は4.3%(7月4.2%)と小幅な上昇にとどまることが予想されています。

 

出所:米労働省
[図表4]失業保険継続受給者数の推移 出所:米労働省

 

もっとも、パウエルFRB議長は「雇用に対する下振れリスクが高まっており、それが実現すれば失業や解雇が急速に進む可能性がある」とも指摘していることから、この先、失業保険継続受給者数が急増するリスクには注意が必要です。

 

 

東京海上アセットマネジメント

 

※当レポートの閲覧に当たっては【ご留意事項】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『【米ドル円】9月第1週の為替相場にインパクトを与える「重要な経済指標」【解説:東京海上アセットマネジメント】』を参照)。

 

※本記事は東京海上アセットマネジメントの「TMAMマーケットウィークリー」の一部を抜粋し、THE GOLD ONLINE編集部が文章を一部改変しております。

※全文は「TMAMマーケットウィークリー」をご確認ください。

 

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・当資料は、情報提供を目的として東京海上アセットマネジメントが作成した資料であり、金融商品取引法に基づく開示資料ではありません。お申込みに当たっては必ず投資信託説明書(交付目論見書)をご覧の上、ご自身でご判断ください。投資信託説明書(交付目論見書)は販売会社までご請求ください。
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