(※写真はイメージです/PIXTA)

近年、65歳以上の親が、40~50代の子どもを経済的に支え続ける“逆転依存”の状態が深刻化しています。特に問題視されているのが、「高齢の親の年金収入に依存して暮らす中高年の子どもたち」の存在です。なかには、年金がまるで“家庭内ATM”のように扱われ、親の生活や健康を顧みない搾取に近い形で費消されていく家庭も。深刻な問題でありながら、表面化しづらいこの実態に迫ります。

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月16万円の年金で支える「二人分の生活」

「もう、あの子のスマホ代まで私が払っているんです」

 

そう話すのは、東京都内に暮らす加藤悦子さん(80歳/仮名)。10年前に夫を亡くし、今は50代半ばの息子・隆一さん(仮名)と2人で暮らしています。

 

悦子さんは、年金を月に約16万円受給しています。夫の遺族年金などはなく、その額がふたりの生活の唯一の収入源です。

 

一方、息子の隆一さんはというと、50歳を超えるまで複数の職を転々としてきたものの、10年前に職場の人間関係が原因で退職して以来、再就職することはありませんでした。いまは「家事をしているから共働きだ」と言うものの、実質的には無職。買い物や炊事も母任せで、日中はスマートフォンで動画を見て過ごしているといいます。

 

「最初は“ちょっと休んでから次を探す”って言っていたんですよ。でも今は、“年齢的にもう無理”って言い訳ばかりで……」

 

最初は隆一さんの心身のケアを優先した悦子さんでしたが、いつの間にか光熱費や食費、医療費、さらにはスマホ代・サブスク費用・嗜好品まで、生活のすべてを年金でまかなう生活に。

 

月16万円のうち、実質的に「自分のためだけに使えるお金」は、2〜3万円ほどにまで圧迫されています。

 

「これって“年金搾取”にあたるんでしょうか?」

 

悦子さんは、誰に相談してよいのか分からないと話します。行政や地域包括支援センターに相談することも検討したそうですが、「息子が虐待扱いされるんじゃないかと思うと怖くて」と声を震わせます。

 

一方の隆一さんは、「オレだって病気みたいなもんだ」と語ります。外に出ることも億劫になり、再就職もあきらめている様子です。近年よく言われる「引きこもり高齢化」のひとつの形といえるかもしれません。

 

悦子さんは、体調を崩しても医者に行くのをためらい、息子には言い出せないといいます。親子で互いに遠慮し、依存し、閉じられた家庭内で社会との接点が絶たれていく。これはもはや、親の年金だけの問題ではありません。

 

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