(※写真はイメージです/PIXTA)

「退職金で住宅ローンを完済すれば、あとは悠々自適」そんな老後設計が、いま大きく揺らいでいます。郊外の広い一戸建てに長年住み続けていた高齢夫婦が、「固定資産税や修繕費が重荷に」「通院も不便」「子どもも帰ってこない」といった理由から、やむなく持ち家を捨てるという選択をするケースが増えています。持ち家=資産と思われがちですが、それが老後の暮らしを圧迫する「負動産」となる場合も少なくありません。本記事では、築30年超の戸建てを手放し、市営住宅に転居したある夫婦の事例を紹介します。

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老朽化、階段の上り下り、固定資産税…生活がじわじわと不便に

神奈川県内に住む70代の夫婦、宮田正志さん(仮名・74歳)と妻の紀子さん(仮名・70歳)は、30年前に4LDKの一戸建てを購入しました。

 

二人の子どもを育て上げ、正志さんはサラリーマンとして勤め上げ、定年退職時に退職金の一部で住宅ローンを完済。ようやく「家の心配はなくなった」と胸をなで下ろしていたといいます。

 

ところが、夫婦に「この家では暮らせない」と思わせる転機が、ほどなくして訪れます。

 

最初に直面したのは、住宅の「老朽化」でした。築30年を超えた家はあちこちにガタがきはじめ、給湯器やトイレの修理、外壁のひび割れ、白アリの点検など、次々に出費がかさみます。

 

さらに問題だったのは、「階段のある生活」。2階に寝室があるため、トイレや食事のたびに階段を昇り降りしなければならず、膝を痛めていた紀子さんにはつらい日々でした。

 

また、意外な負担となったのが「固定資産税」や「火災保険」。

 

「ローンは終わっても、毎年の出費は続くんですよ」と正志さん。年金収入だけでは、固定資産税(年間約13万円)や修繕費の積み立て、光熱費の高騰などが重くのしかかり、生活に余裕はなくなっていったといいます。

 

「子どもは東京で家庭を持ち、この家に帰ってくることはほとんどありません。もともと転勤族だったから近所づきあいもなくて…」

 

老後は近隣住民との助け合いも期待できず、2人きりの不安は募るばかり。通院や買い物にも車が必須で、紀子さんは「何かあった時、自分たちだけではどうにもならない」と感じるようになったと話します。

 

 

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