骨の健康を保ち、元気で楽しい毎日を
骨粗鬆症が原因で脆弱性骨折を起こし、寝たきりや要介護状態になると、本人だけでなく家族や介護を担う人の生活にも大きな影響を与えることになります。現在では家族の介護のために職を辞さなければならない介護離職が社会問題となっていますし、高齢化や核家族の増加に伴い、老老介護や認認介護などを強いられている家庭も少なくありません。
2024年版の世界保健統計では、男女合わせて平均寿命が84.5歳であり、世界一の長寿国となった日本において骨粗鬆症の予防と治療はなによりも大切な課題ということができます。
人間が年を重ねるに伴って、骨も老化が進みます。いい換えれば人間は骨とともに生きているのであり、骨の健康なくしては人間も健康でい続けることはできないのです。
私のクリニックを訪れる患者のなかには、こんなことを尋ねる人が多くいます。「先生、骨粗鬆症になったら一生治らないのですよね。脆くなった骨は、もう元に戻らないのですよね」この問いに対する答えはノーです。
確かに骨粗鬆症は加齢とともに変化する進行性の疾患であるため、治療は生涯継続する必要がありますが、「骨粗鬆症になったら一生治らない」ということはありません。最適な治療を最善のタイミングで行うことによって骨密度は上昇しますし、骨質も改善されます。
つまり、骨の健康は取り戻すことができるのです。
人間の骨は破壊と再生を繰り返し、常に新陳代謝を続けています。高齢になれば古い骨を壊す速度が新しい骨を作る速度を上回ってしまうため、骨粗鬆症のリスクが高まることはある意味、自然の摂理といえるかもしれません。しかし毎日の食事内容を見直すことや運動習慣を身につけること、また病態や症状、ライフスタイルなどに応じて適切な治療薬を選択することで骨を健康に保つことは十分可能です。
「骨粗鬆症になったら、一生治らない」「年を取ったら骨が弱くなるのは当たり前。骨折しやすくなるのは当然」そんなふうにあきらめる必要はありません。特に現在は世界的に高齢化が進み、骨粗鬆症患者が急増していることもあって、製薬企業の創薬競争も活発化し、数年前には想像さえできなかった優れた新薬も多数登場しています。
そうした時代の恩恵にあずかりながら、ぜひポジティブな気持ちで骨粗鬆症治療に取り組み、背筋がピンと伸びた明るい人生を最後まで歩んでほしいと思います。
大村 文敏
高円寺整形外科
院長
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