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青いリボン
とあるレストランウエディングでのエピソードです。
新郎は式で使う指輪とBGMの音源を持参する予定でしたが、なんとその荷物を電車に忘れてしまいました。式場へ到着してからそのことに気づき、慌てる新郎を、新婦は「大丈夫、なんとかなるわよ」と慰めました。新婦は再婚で、小さな娘さんを連れての結婚式です。
実は新郎の両親は、子どものいる女性との結婚に不安を覚え、あまり快く思っていないままこの日を迎えました。そのようななかで、大切な指輪と音源をなくしてしまったという話を聞いて不安になりました。
このことを知ったウエディングプランナーは急いで自分の荷物の中から細いブルーのリボンを取り出し、同じ長さに短くカットして準備をしました。
結婚式の誓いのタイミングで、まず新郎は新婦の薬指にこの青いリボンを結びます。続いて、新婦も同様に新郎の指に結びました。二人が結婚の誓いを交わしたあと、最後に新郎が3歳の娘さんを自分のもとに呼び、新郎新婦がそろってしゃがんで、彼女の指にも同じリボンを結びました。その後、参列者に向かって自分たち家族の誕生を告げ、今日から力強く、助け合いながら私たちは生きていきますと宣言したのです。
この様子を見た新郎の両親は心のなかにあったわだかまりが一気に解けて、新しい家族を認め、祝福し、孫ができたことを喜びました。
この様子を見届けた参列者は感動しました。もし新婦が新郎の失敗をとがめていたなら、このような結果にはならなかったでしょう。新婦の寛容さと家族を迎える姿勢が、新郎の両親の心を変えたのです。彼女の広い心と、二人が3歳の娘さんを大切にしている姿を間近に見て、ご両親は息子の人生のパートナーを選ぶ選択眼は間違っていなかったと安心されたそうです。
結婚式は人生ドラマです
アメリカにキリスト教の結婚式を見学に行き、テキサスの小さな教会で参列した時のことです。新郎新婦はどちらも再婚同士で、それぞれに複数の子どもがいました。新郎側の思春期を迎えた息子たちは、新しい家族になじめない様子を見せていました。
結婚式が終わりに近づき、牧師は新郎新婦と5人の子どもたちを聖壇の上に呼びました。息子たちは複雑な表情を浮かべながら、しぶしぶ聖壇に上がっていきました。
牧師は、5人の子どもたちを大きな腕で包み込むようにして輪を作り、子どもたちの背中をポンポンと優しくたたきながら、しばらくの間、話し込んでいました。
しばらくして、牧師と子どもたちの輪が解かれ、子どもたちは一人ずつ新しい親と握手を交わしに行きました。すると、先ほどまで反抗的な態度を見せていた息子が、新しい母親に向かって、穏やかな表情で自ら進んで手を差し出したのです。
結婚式という厳かな空間のなかで、牧師の言葉は、息子たちの心の壁を打ち破り、新しい家族を受け入れる勇気を与えたのでしょう。
7人が仲良くそろって聖壇を降りる瞬間、わずか40分という短い結婚式のなかで新しい家族の絆が結ばれる感動的な光景を目の当たりにしました。私はこのとき、結婚式以外でここまで人の心を変化させることはあり得ないと、結婚式のもつ力をつくづく感じました。結婚式はまさに人の心に訴える力のある瞬間です。人生をより良い方向に導いてくれる、良い結婚式には良いパワーがあると私は確信します。
安部 トシ子
オフィース・マリアージュ
取締役会長
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